日本ハム・近藤、FA行使へ 左の好打者“市場の目玉”ソフト、ロッテ、オリなどが水面下で調査

[ 2022年10月18日 06:00 ]

日本ハム・近藤
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 日本ハムの近藤健介外野手(29)が今季取得した海外フリーエージェント(FA)権を行使することが17日、分かった。日本野球機構(NPB)はこの日、FA有資格者として近藤ら109選手を公示。今季は右脇腹肉離れによる離脱もあり、5年ぶりに規定打席に到達しなかったが、通算打率・307の安打製造機はFA市場の目玉となりそうだ。

 近藤が悩み抜いた末にFA権を行使する決断を下した。シーズン終了後には、権利の行使について「悩んでいます」と明かしていたが、プロ生活11年をかけて取得した権利とあり、FA宣言した上で残留か移籍かの判断を下す方針を固めた。

 今年7月に海外FA権を取得し、19年オフに結んだ3年契約が今季で終了した。「獲ってもらった球団で、ここまで育ててもらった。北海道に優勝を届けたい」と11年間在籍した球団、そして北海道に愛着を感じており、オフに入ってから日本ハム側も交渉を行って全力で慰留に努めている。一方で、近藤は新天地での挑戦も視野に入れており、熟考する中で他球団の評価を聞いてみたい気持ちが芽生えてきたようだ。

 FA市場に出れば、各球団による争奪戦が展開される見通しだ。今月22日から開幕する日本シリーズ終了日の翌日から土、日曜日と祝日を除く7日以内に在籍球団に意思を伝えればFA権を行使でき、「FA宣言選手」として公示された翌日から国内外の全ての球団との契約交渉が可能となる。近藤の獲得に向けてソフトバンク、ロッテ、オリックスなどが水面下で獲得調査を進めており、動向を注視している。

 近藤は通算打率・307をマークするバットコントロールが持ち味。打率だけでなく、19、20年には最高出塁率を獲得するなど、球界屈指の選球眼にも定評がある。今季は故障離脱がありながら、99試合で打率・302。17年には規定打席未到達ながら57試合で打率・413を記録し、今季首位打者を獲得したドラフト同期の松本剛、オリックス・吉田正らとともに最も首位打者に近い選手だ。21年からは選手会長を務め、野球に取り組む姿勢を含めた人柄も一目置かれている。

 近藤は勝利への執念が人一倍強いことで知られる。日本ハムは今季9年ぶりの最下位に沈んだが、続投が決まった新庄監督は今季の「トライアウト」を終えて新球場元年となる来季は優勝を狙うと宣言した。それとも戦力が整った他球団で優勝を狙うのか。近藤の次なる決断に注目が集まる。

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2022年10月18日のニュース