矢野監督も嘆きの拙攻…阪神今季8度目の零敗 5連勝中「こどもの日」に勝利届ける

[ 2022年5月5日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神0―3ヤクルト ( 2022年5月4日    甲子園 )

<神・ヤ>8回1死一塁、一直に倒れ、厳しい表情の佐藤輝(撮影・平嶋 理子)
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 阪神は4日、ヤクルト戦に0―3で敗れて今季8度目の零敗を喫した。「(走者を)還すところで還せていない」。矢野燿大監督(53)は拙攻を嘆いた。ポイントゲッターの3番・佐藤輝、4番・大山がともに2試合連続で無安打。ヤクルト戦の零敗も2戦連続となり、早くも今季5度目だ。6連勝後に痛恨の連敗で借金は12に逆戻り。5月5日の「こどもの日」は引き分けを挟み5連勝中。きょうこそ、勝利を信じる子どもたちに必ず笑顔を届ける。

 五月晴れの甲子園に4万2435人が入った。今季最多となった前日の4万2483人と合わせ、8万4918人も来場。しかも大型連休の2日間、大勢の虎党は得点場面を一度も見られずに球場を後にした。その事実を矢野監督は重く受け止めた。

 「親子で東京からとか、遠くから来てくれたり、ゴールデンウイークを楽しみにしてくれる人たちがこれだけ集まってくれている。何とかしないと。喜んで帰ってもらおうと思って臨んでいるんだけど。俺自身も悔しい」

 4月23日の対戦でも6回無得点に封じられた42歳の石川に、またやられた。19歳内山壮との“23歳差バッテリー”の前に、これで11イニング連続無得点。左腕には現役最多タイの阪神戦通算27勝目を献上した。

 初回の好機を逃したことが痛かった。先頭の近本が二塁打で出たものの、1死後に3番・佐藤輝がシンカーを打たされて二ゴロ、4番・大山も甘いカットボールを打ち損じて二飛で好機を逸した。指揮官が「(走者を)還すところで還せていないから、点が入っていないところもある」と敗因に挙げたように、2人の結果は芳しくない。

 左右の大砲2人が無安打だと、今季は4戦全敗だ。4回以降は二塁すら踏めなかった。小川に完封された3日の一戦と同様に中軸の拙攻が響いて今季8度目の零敗。そのうち5試合がヤクルト戦で、ホームでは4戦連続零敗で、41イニング連続無得点と苦戦が顕著だ。

 投手陣は試合をつくっているだけに、打ちさえすれば、勝利が遠いわけではない。5日の「こどもの日」は、相性が良く、15年から5連勝中。たとえこじつけでも、今季最多となった6連勝は前回4月23日のヤクルト戦でくしくも同じ石川に敗れた翌日から連勝が始まったことを考えれば、何かの拍子に打線が目覚める可能性はある。

 ゴールデンウイークに合わせて甲子園球場でも多くのイベントが開催されている。しかし、勝利時のみ実施される少年少女による特別なヒーローインタビューは実現していない。すでに3日連続で5日の前売り券も完売。大観衆に勝利を届ける。きょうこそ、子どもたちを笑顔にしてみせる。(倉世古 洋平)

 《カード8戦で5度零敗はワースト》阪神は今季8度目の零敗を喫し、ヤクルト戦だけで早くも5度目となった。ヤクルトにシーズン5度の零敗は、12年以来10年ぶり6度目。ヤクルト戦に限らず、カード8回戦までに5度の零敗は63年大洋戦の10回戦目を更新するワーストとなった。

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