日本ハムWショック…近藤“全治8週間”の故障&最短で6日にも自力V消滅危機

[ 2022年5月5日 06:00 ]

パ・リーグ   日本ハム1―5楽天 ( 2022年5月4日    札幌D )

<日・楽>試合前練習で近藤に話しかける新庄監督(撮影・高橋 茂夫)
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 日本ハムは4日、近藤健介外野手(28)が札幌市内の病院で精密検査を受け、右内腹斜筋肉離れと診断されたと発表した。4日の楽天戦前のフリー打撃中に同箇所を負傷し、試合復帰まで約8週間の見通し。近藤を欠いて臨んだ試合は打線が5安打1得点とつながらずに2連敗で今季最多借金11。リーグ7位の打率・294をマークする好打者の長期離脱は最下位に沈むチームにとっては大きな痛手となった。

 試合前練習中に一気に緊張感が走った。フリー打撃を行っていた近藤が内角球を振り抜こうとした際に右脇腹を負傷。苦悶(くもん)の表情を浮かべ、トレーナーに付き添われながら練習を切り上げた。その様子を見守っていた新庄監督は、練習中に林ヘッドコーチから近藤の状態の報告を受け「厳しんじょう。脇はなかなか治らない。痛めると厄介」と表情を曇らせた。

 試合中の午後4時に球団は近藤が右内腹斜筋肉離れと診断されたと発表した。ケガの程度は3段階で中度を示す2度。筋繊維の部分断裂が認められる状態だ。診察結果が判明した試合後の対応はなかったが、新庄監督は「痛みがとれてから足の動きとか筋肉を戻しつつ、ヘッドスピードとかを上げていかないといけない。(復帰まで)1カ月以上かかるんじゃないか」と長期離脱する見通しを明かしていた。

 新庄監督が「これで試合に出られる子はチャンスをものにしてもらいたい」と近藤の代役で3番に入れた今川は、2打数2三振で途中交代。4点を追う4回1死三塁で迎えた打席ではカウント1―2から涌井の147キロ直球に空振り三振に倒れ、唇をかみしめた。

 今川は左投手との対戦成績が・364に対し、右投手は・189も田中将、涌井と右投手に対して2試合連続先発出場した。試合前には新庄監督が「今川君を何で右投手で使い始めたかというと、(3日の楽天戦で田中将から4回に)三遊間にライナー気味で打ったヒット。ホームランよりああいうヒットがあると乗ってくる」と期待を寄せていただけに、右投手でも2試合連続で先発の機会が回ってきた今川にも悔しさが残った。

 6回にも無死三塁の好機で田宮、松本剛、石井が凡退。得点はヌニエスの来日初本塁打による1得点だけに終わった。新庄監督は広報を通じ「レイ(ヌニエス)に一本出たことがこれからの光になるであろう」と近藤に代わる中軸としての役目に期待を寄せた。2連敗で首位とのゲーム差は今季最大の12。最短で6日にも自力優勝の可能性が消滅する。近藤離脱により、ずるずる負けるわけにはいかない。大型連休中のファンに少しでもいいニュースを届けたいところだ。(東尾 洋樹)

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