「こどもの日」は「母の日」でもあった!?プロ野球界で広がるピンク色の野球道具の輪

[ 2022年5月5日 12:31 ]

楽天・田中将と則本が着用する母の日の特別仕様のスパイクとリストバンド
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 5月5日の「こどもの日」は、中国から伝わった「端午の節句」に由来する。もともとは男の子の健やかな成長を願う行事だったが、1948年(昭23)に「こどもの日」として祝日に。国民の祝日に関する法律では「こどもの人格を重んじ、こどもの幸福をはかるとともに、母に感謝する」と趣旨が定められているように、実は「お母さんの日」でもあったのだ。

 今年の母の日は、こどもの日から3日後の5月8日。米国で1914年に制定され、日本では翌1915年(大4)にキリスト教の行事が催され、徐々に広がっていったとされる。プロ野球界でも母の日を盛り上げるさまざまな取り組みが行われており、近年は選手がピンク色の野球道具を使用するのが恒例になっている。

 私がこどもの日で真っ先に思い出すのは、母と祖母との買い物。行き先は決まって大阪・梅田の阪急百貨店だった。レストランフロアで美味しいごはんを食べ、おもちゃ売り場で欲しいものが決められずに悩んでいると、最後は両方とも買ってくれる祖母の優しさに思いきり甘えた。

 野球場に連れて行ったもらったのも忘れられない思い出だ。当時は近鉄ファン。リードオフマンの大石大二郎が打席に入る際に「だ~いちゃ~ん!」とコールし、野茂英雄の奪三振ショーにワクワクが止まらなかった。かなり前に無くなってしまったが、何度も通った藤井寺球場や日生球場は大切な心象風景でもある。

 佐々木朗希や田中将大、村上宗隆に佐藤輝明―。今年も多くの家族連れが野球場でたくさんの思い出を作っていることだろう。これからもプロ野球観戦が親子の絆を深めるレジャーであり続けてほしい。(記者コラム・重光晋太郎)

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