ソフトバンク・和田「180キロくらい出ていたんじゃ」 松坂世代最後の戦士が来季へブルペン34球

[ 2021年11月1日 05:30 ]

フォームを確認しながらキャッチボールする和田(撮影・岡田 丈靖)
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 世代交代もなんの!左肩コンデション不良のためリハビリ組だったソフトバンク・和田毅投手(40)が31日、筑後のファーム施設で調整した。ブルペンで最終確認を終え、きょう1日から1軍に合流する。藤本新体制では若返りを進める方針だが、ベテラン左腕は来季も若手に負けない覚悟を示した。

 ブルペンで全球種を交え、34球を投げた和田は晴れやかな表情で「球速は測ってないけど、180キロくらい出ていたんじゃないかな」と笑った。冗談も出る口ぶりからは状態の良さが伝わってくる。

 秋季宮崎キャンプは不参加の予定だが、きょう1日から1軍練習に合流する。「来季はもう始まっている。休むのも、トレーニングするのも準備。後は自分でやっていくだけ」と秋の“自主トレ”から来季を見据えて自身を追い込む覚悟を示した。

 言葉には重みがある。規定投球回と2桁勝利を目指した今季は18試合に登板し、5勝6敗、防御率4・48。シーズン終盤には左肩のコンディション不良で戦線離脱を味わった。

 「順位が物語っているように自分の成績も良くなかった。今年はチームに貢献できなかった悔しさが大きかった1年でした」

 チームは8年ぶりにBクラスへ沈み、来季の藤本新体制は世代交代がテーマになる。今季も19歳のスチュワート、23歳の杉山、24歳の笠谷らが先発で経験を積み、来季はさらに成長が見込まれる。それでも、ベテラン左腕は若鷹に先発マウンドを譲るつもりはない。

 「実力が同じであれば、若手を使うのがこの世の常。藤本監督から“和田に先発を任せたい”と思ってもらえるようにしたい」
 負けず嫌いでプロ15年間を戦い抜いてきた男は過去の評価、立場に頼らない。結果で証明する以外、生き残れないことを誰よりも知っているからだ。

 「若い子に勝っているのは経験しかない。競争して先発の枠を勝ち取れるように」と和田。松坂世代最後の戦士として16年目シーズンへ走りだした。(福井 亮太)

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2021年11月1日のニュース