清原Jr慶大・正吾が六大学初安打!「納得いくヒットじゃなかった」も父が見守る中で通算8打席目

[ 2021年11月1日 19:11 ]

東京六大学野球秋季フレッシュトーナメント   慶大―早大 ( 2021年11月1日    神宮 )

秋季フレッシュトーナメントの早大戦の6回1死 内野安打を放つ慶大・清原(撮影・久冨木 修)      
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 東京六大学野球の新人戦にあたる秋季フレッシュトーナメントが1日、神宮で行われ西武、巨人などでプロ通算525本塁打を放った清原和博氏(54)の長男で慶大1年生の正吾内野手が早大戦で大学初安打を放った。

 6回1死から遊撃内野安打で出塁。春季同トーナメントから通算8打席目で「H」マークを灯した。ただチームは2―7で完敗し、自らも納得いかない一打に満足はせず。この日も観戦した父の前で、正真正銘の快音を響かせると意気込んだ。

 懸命に一塁を駆け抜けた。1点を追う6回1死。3球ファウルで粘った5球目、127キロスライダーを泳ぎながら三遊間へ。春からの同トーナメント8打席目で初安打だ。次打者の初球には盗塁に成功。ただ、本人は淡々としていた。

 「チームのためつなぎたかったけど、内容が悪く納得いくヒットじゃなかった。盗塁もエンドランのサインで(打者が)見逃したからアウトにならないよう走りました。足は普通です」

 課題の守備には収穫があった。5回無死から森田朝の痛烈な一ゴロを捕球。「北海道で守備を鍛えましたから。春に比べれば感覚をつかめている」。8月上旬からレギュラー中心、1年生は40人中7人しか参加できない北海道・幕別合宿に参加。中学はバレーボール、高校ではアメリカンフットボール部所属だったため、まず守備を鍛えつつ、打撃はソフトバンクドラフト2位指名の正木から軸足に体重を乗せる意識などを助言された。

 スタンドで観戦した堀井哲也監督は急速な成長に目を見張る。「粘って打てたから自信はついたと思う。Bチーム(準レギュラー)だけど、夏のオープン戦では一番多い5本塁打を打っていた」。隣で観戦した慶応高前監督の上田誠氏から伝えられた「変化球でも恐れず振れ」の教えを守り、格好は悪くても結果につなげた。来春のレギュラーについても堀井監督は「十分にチャンスはあると思う。冬の成長次第だけど、正木は抜けるし、正一塁手の候補に入る」と発言した。

 父・和博氏はスタンドで観戦。息子の一挙手一投足に熱い視線を送った。

 前日の早慶戦は三塁側スタンドで観戦し、30年ぶり春夏連覇を飾った先輩たちの感涙に体を震わせつつ、今度は自ら神宮でプレーする姿を思い浮かべた。「自分の持ち味であるフルスイングをしてホームランを打ちたい。今日の試合を反省をして(あす3日の)東大戦を迎えたい」。試合後には動画で打撃フォームのチェックに余念がなかった。遠回りしながらも父の背中を追いかけ始めた清原が、神宮で正真正銘の快音を響かせる。(伊藤 幸男)

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