ソフトバンク 記録的継投!!プロ初先発スチュワートからの最多6人でノーヒットノーラン

[ 2021年8月16日 05:30 ]

セ・リーグ   ソフトバンク0-0日本ハム ( 2021年8月15日    ペイペイD )

<ソ・日>5回2死、R.・ロドリゲスを三振に抑え雄叫びをあげるスチュワート(撮影・岡田 丈靖)
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 ソフトバンクは15日、日本ハム戦で6投手による無安打無得点試合を達成した。“継投ノーノー”は史上5度目だが、4投手以上では初の快挙。先発のカーター・スチュワート投手(21)から甲斐野央投手(24)まで、6人が許した出塁は3四死球のみだった。9回で0―0のノーヒットノーラン試合も史上初。球団初の同一カード3戦零封にもなり、33イニング連続無失点を継続中の鉄壁投手陣で逆転優勝へ走る。

 プロ初先発から始まり、今季初登板で快挙を締めた。ソフトバンクが史上初となる6人継投のノーヒットノーラン試合を達成。6投手が打者30人に計144球を投げて無安打。出塁は3四死球のみ。日本ハム打戦に二塁すら踏ませなかった。

 緊張の9回を任されたのは甲斐野だ。右肘手術などでルーキーイヤーの19年以来、2年ぶりの復帰登板がまさかの“ノーノー”でのアンカー。最終打者・高浜を156キロ直球で空振り三振に斬り、重圧から解放されると「凄く緊張しました。技術よりも気持ちの準備をして上がりました。難しい状況で結果ゼロ。良かったです」。最速は159キロをマークし、3人完全投球の復帰に安堵(あんど)の顔つきだった。

 金字塔は、プロ初先発のスチュワートで幕を開けた。前日、和田の登録抹消で急きょ巡ってきた3年目でのチャンスに、満点で回答した。出塁は初回先頭の死球だけ。最速157キロの直球を軸に打者16人に9三振で5回80球。「いい投球ができて良かった。勝ちは付きませんでしたが、初の先発で今日のような投球ができ、いい経験ができた」と納得した。

 4回終了時に「ラスト1回」と告げられ、5回は3者連続三振で応え、流れをつくった。指揮官は「想像以上の好投!力あり変化良し。良く投げたよ」と絶賛した。

 6回の津森から8回の板東までは4人で打者11人に3三振、2四球。淡々と封じた。対照的に工藤監督は試合後「いやー、1本も許さないリリーフが素晴らしい。凄いっすよ!」と興奮していた。

 球団の無安打無得点試合は千賀が1人で達成した19年9月6日のロッテ戦以来。ノーノー継投試合と、同一カードでの3戦連続零封は球団初だ。

 これで前半最終戦の7月14日楽天戦の4回から計33イニング連続無失点。球団記録の38イニング連続無失点も射程に入る。

 投手11人が投げた3試合で被安打4、41奪三振。2勝1分けでのリスタートに工藤監督は「後半にかける思いを形で表現してくれた。1カ月のいい調整で、いいスタートが切れた」と好感触。逆転Vへ、まずは鉄壁の投手陣を存分に示した。(井上 満夫)

 《9回以上、0―0ノーノーは初》ソフトバンクが6投手のリレーでノーヒットノーランを達成。継投によるノーヒットノーランは巨人が17年6月14日ソフトバンク戦で記録して以来史上5度目。6投手での達成は日本ハムが06年4月15日ソフトバンク戦、前記巨人の3投手を抜く最多人数になった。また、0―0ノーヒットノーランは1リーグ時代の37年4月8日大東京戦で藤村富美男(タイガース)、75年6月21日広島戦で江夏豊(神)がいずれも5回コールドで達成。9回以上の試合では完投、継投ともなく史上初めての珍事になった。

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