阪神・近本　初回先頭打者アーチで恒例の虎金メダルゲット!1打席目は「一番集中して入っています」

セ・リーグ   阪神3－0広島 （ 2021年8月15日    京セラD ）

＜神・広＞初回無死、近本は先頭打者本塁打を放ちメダルを胸にポーズを決める（撮影・後藤　大輝）
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　デーゲームで巨人が勝ち、負ければ首位陥落の重圧を、リードオフマンの一撃で払しょくした。阪神・近本が今季3本目となる初回先頭打者本塁打を放ち、主導権を引き寄せた。

　「結構（バットの）先の方で、確信はなかったんですけど、しっかり角度がついたので、越えるかな…ぐらいの気持ちで。打てて良かったです」

　カウント3―1から大道の甘い直球を捉えた右越え7号。4月21日の巨人戦以来、通算7本目の先頭打者アーチとなり、ベンチ前では恒例の虎の金メダルを贈呈されて満面の笑みを浮かべた。

　「（1打席目は）試合の流れや勝敗を決めるものだと思っている。1試合の中での一番大事な仕事だと思っているので、他の打席も大事ですけど、一番集中して入っています」

　新人から3年間で301試合にわたって1番を務め、頭の中には役割が自然とインプットされている。単なる出塁だけでなく、常日頃から「得点を重ねていきたい」と先まで見据える意識が後半戦初の先制点に直結した。3回先頭では中前打を放ち、糸原とのヒットエンドラン（投ゴロ）で二進。サンズの中前打で生還した。2連勝へ導いた序盤2得点が光る。

　不調だった開幕直後は矢野監督に直接相談するなど苦悩。エキシビションマッチは結果（打率・182）が出ず、心配された“2度目の開幕”は3試合で11打数5安打（・455）で滑り出し、矢野監督も「いい形で後半スタートできた」と胸をなでおろした。

　「どの試合も勝たないといけないと思いますし、後ろのチームを見るなというのは多分難しい。そういうところにあまりベクトルを向けずに、1試合を勝ちきることだけ意識していきます」。2位・巨人とは依然として1ゲーム差。近本が近本である限り、猛虎の歩みは視界良好だ。（長谷川　凡記）