広島 今季9度目零敗で自力V再消滅 佐々岡監督「とにかく一戦一戦全力でいくだけ」

[ 2021年8月16日 05:30 ]

セ・リーグ   広島0-3阪神 ( 2021年8月15日    京セラD )

<神・広>4回1死一、二塁、大道に代えて、代打・田中広(左)を送り出す広島・佐々岡監督(88番)(撮影・坂田 高浩)
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 広島は15日の阪神戦で、相手先発の秋山に5回無失点に抑えられるなど、今季9度目の零敗、11度目の無得点に終わった。大道温貴投手(22)は、先発では自身最短の3回2失点で3敗目。後半戦はカード負け越しスタートとなり、自力優勝の可能性が再消滅した。

 先に動いたのは広島だった。0―2の4回1死無走者から西川、石原の連打で一、二塁。ここで打席を迎えた投手・大道を見切り、代打に田中広を送った。しかし、田中広が見逃し三振、続く野間も中飛に倒れて、早めの仕掛けは不発に終わった。佐々岡監督は「これ以上、点を与えたらチャンスがないと思って3回で代えた」と振り返った一手。このまま最後まで流れを変えられずに、今季9度目の零敗につながった。

 今季4戦3勝を献上していた秋山から毎回走者を出して5回で交代させた。それでも、本塁の遠さは相変わらずだった。初回2死一、二塁で坂倉が一ゴロ、3回2死一、三塁でも坂倉が遊ゴロに倒れた。0―2の5回には菊池涼が四球を選んで、この日初めて先頭打者が出塁した。しかし、続く小園の見逃し三振に倒れ、菊池涼の二盗失敗も合わさっての三振併殺。河田ヘッドコーチは「好機はつくれてはいたんだけどね…。走者が出て何とかしないといけないとところで策が打てなかった」と悔やんだ。

 前半戦で露呈した得点力不足からつなぐ攻撃を見直して迎えた後半戦だった。初戦は10安打9得点と打線に活発さが戻ったように見えた。しかし、第2戦は3得点のうちソロが2本で、この日は無得点。中断期間を挟んで課題が解消できるほど簡単ではないということだろう。阪神は6安打で広島の「7」を下回った。ただし、回の先頭打者が安打で出塁した3度全てを得点につなげられる効率の良さを見せつけらた。

 自力優勝の可能性は再消滅。最下位・DeNAは0・5ゲーム差に迫っている。佐々岡監督は「とにかく一戦一戦全力でいくだけ」と気丈に振る舞った。どのようにして1点を積み上げるか。後半戦も同じ課題と向き合うことになる。(河合 洋介)

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2021年8月16日のニュース