天候との戦い続く夏の甲子園 例年以上にディフェンス面が重要に

[ 2021年8月16日 08:00 ]

天候との闘いが続く夏の甲子園
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 2年ぶりに開催されている甲子園大会は、天候との闘いが続いている。開幕予定だった9日は台風の影響で前日に中止が決定し、12~14日は3日連続の雨天順延。6日間で4度も雨で流れるという、前例のない大会となっている。

 雨の影響によって、トーナメントの右側に入った高校には、過酷な日程となる。3日間の予定だった休養日は準々決勝翌日の1日だけになり、第9日に2回戦を戦う高校は、決勝まで1週間で5試合。「1週間で500球」の球数制限ルールがあるため、エース一人で勝ち上がることは難しくなった。

 初戦を勝ち上がれば第9日に2回戦を戦う鹿島学園(茨城)の鈴木博織監督は「ルールはルール。うまく生かすも殺すも僕らの考え方次第。(投手を)一度マウンドから降ろして、状況によってまた戻すとか、あらゆることを考えていかないといけない」と対策を明かす。エース・藪野哲也(3年)には、春以降、外野の練習をさせてきたという。

 10日の1回戦で東明館(佐賀)を4―0で下した日本航空(山梨)の豊泉啓介監督は「後のことは考えていない。(球数が)投げられなくなったら次の投手。あまり考えない」と話す。先を見てエースを温存するより、一戦必勝を貫くとした。

 球数を抑えながら勝つには、ムダな四球や失策を減らす必要がある。頂点に立つには複数投手の整備はもちろん、例年以上にディフェンス面が重要になる。 (記者コラム・川島 毅洋)

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2021年8月16日のニュース