阪神・秋山　チーム最多タイ8勝！広島戦8連勝！打球直撃アクシデントも耐えて5回零封

セ・リーグ   阪神3－0広島 （ 2021年8月15日    京セラD ）

＜神・広＞3回2死二塁、秋山は広島・鈴木誠の強烈な打球を受ける（撮影・後藤　大輝）
Photo By スポニチ

　阪神・秋山が粘りに粘った。5回まで毎回走者を背負い、うち3度が得点圏の窮地。6安打に加えて珍しい2四球で塁上こそにぎわせても、決定打を許さず、青柳に並ぶチーム最多の8勝目をつかんだ。

　「広島打線の変化も感じ、うまく投げ込んでいくことがなかなかできず苦しかったですが、走者を出しても粘ることだけを考えて投げました」

　予期せぬアクシデントも乗り越えた。3回2死二塁では鈴木誠の痛烈なライナーが右腕を直撃。トレーナーが駆けつけ、状態も心配された中で続投して坂倉を遊ゴロに退けた。

　「投げられると判断したので言い訳にならないように、しっかり投げ切れて良かった」

　前日まで2試合連続で失点していた初回は2死一、二塁を抑え、悪循環を断った。リーグ戦再開後初登板の気合をボールに乗せ、4回1死一、二塁も脱して5回89球の粘投。6回から救援を仰いでも、零封継投の流れをつくった。

　広島には5戦4勝、防御率1・84で今季もキラーぶりが際立つ。昨年7月21日の対戦からは8連勝。矢野監督からも「ゼロでいくというのは簡単なことじゃない。貯金も、もちろんしてくれているわけだから。秋山らしさは、ほんとに出ていると思う。要所要所で気持ちと一致したボールが投げられる」と改めて評価された。

　「5回しか投げてない。迷惑かけているので、しっかり調整して次はしっかり投げられるように頑張ります」。強い責任感が頼もしい。2年連続2桁勝利まであと2。目安の大台到達も通過点でしかなさそうだ。（須田　麻祐子）