元DeNAスカウト部長が見た風間 「間」ができれば切れアップ

[ 2021年8月16日 05:30 ]

第103回全国高校野球選手権 1回戦   ノースアジア大明桜4-2帯広農 ( 2021年8月15日    甲子園 )

ノースアジア大明桜・風間
Photo By スポニチ

 【吉田孝司氏が見た風間球打】筋力があり、均整が取れている。腕の振りはいいし、投げ方に変な癖もない。それが風間を初めて見た時の印象だ。この日も140球を投げたが球威は変わらなかった。スタミナもある投手だと思う。騒がれている通り、確かに素材は面白い。

 本調子ではなかったと思うが、あえて課題を挙げるとすれば、投球フォームに「間」がないことが気になった。トップをつくるまでの「間」、リリースするまでの「間」、フィニッシュまでの「間」が、もう少し欲しい。上体が強いから腕に頼って投げてしまうところがある。もっと下半身を使えるフォームになってくれば、スピードはまだまだ伸びる。この日は140キロ台中盤のスピードが出ていたが、ストレート狙いの帯広農の打者に捉えられる場面が目立った。

 「間」ができてくれば、狙われても直球でもっと空振りが取れるし、変化球も切れが出てくる。具体的には股関節を柔らかく使うことだ。高校時代の大谷(現エンゼルス)はその柔らかさがあった。ただ、上半身と下半身が合ったときのボールは、シュート回転せずに威力があった。

 投げる以外でもクイックは及第点で器用さを感じさせる投手。将来が楽しみな素材であることは間違いない。(元DeNAスカウト部長)

続きを表示

2021年8月16日のニュース