山口俊 日本球界復帰の意向を表明 米挑戦「必ず今後の糧に」

[ 2021年6月3日 09:29 ]

ブルージェイズ・山口俊(AP)
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 米大リーグ、ジャイアンツ傘下3Aサクラメントの山口俊投手(33)が3日、日本球界復帰を目指すことを自身のインスタグラムで表明した。チームにはすでに退団の意向を伝えた。2月にブルージェイズを自由契約になり、直後にジャイアンツとメジャー昇格を視野に入れたスプリット契約を締結。今季はマイナーで5試合(先発4)に登板し、0勝3敗、防御率6・17だった。メジャー移籍前に所属した巨人が入団交渉に入るとみられる。

 山口は「山口俊は日本に帰国することを決断しました」と報告。「夢を追ってメジャーに挑戦しましたが、力及ばずシーズン途中での帰国となります。昨シーズンから続く様々な制約や厳しい規制がある中、自分なりに精一杯の努力を続けたことは誇りですし、必ず今後の糧にしなければなりません」と米挑戦を振り返った。さらに「未だにカナダへ入国も出来ずに安らげない環境で頑張っているトロントブルージェイズの仲間達、アリゾナやサクラメントで暖かく迎えてくれたSFジャイアンツのフロントやチームメイトには心から感謝しています。そして本当に大変な環境と不自由の中で懸命に戦う日本人選手の皆さんに心から敬意を表します」とつづった。

 最後は「明日からは心機一転、新たなチームとのご縁を探し、期待して下さっていたファンの皆さんに頼もしい姿を見せれるように精進いたします」と前を向いて締めくくった。

 今後は古巣の巨人が交渉に乗り出すとみられる。移籍後、1年間は「背番号11」を空き番にし、オフには川崎市のジャイアンツ球場など球団施設での自主トレを認めるなど良好な関係を続けている。山口にも19年オフに、球団史上初めてポスティングシステムを利用しての米移籍を認めてもらった恩義がある。巨人は帰国後に速攻でアタックするとみられ、2年ぶりに「巨人・山口」が誕生する可能性は十分だ。

 ◆山口 俊(やまぐち・しゅん)1987年(昭62)7月11日生まれ、大分県出身の33歳。柳ケ浦では1年夏、3年春に甲子園出場。05年高校生ドラフト1巡目で横浜(現DeNA)入団。12年には史上最年少で通算100セーブ。14年途中から先発を務め、16年に11勝を挙げ球団初のCS進出に貢献した。同年オフに巨人にFA移籍し、18年には史上79人目のノーヒットノーラン。19年オフにポスティングシステムでブルージェイズへ移籍。今年2月に自由契約となり、ジャイアンツとマイナー契約を結んだ。1メートル87、98キロ。右投げ右打ち。

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