関学大がV 昨秋、阪神・佐藤輝に被弾で闘志に火ついた黒原が胴上げ投手

[ 2021年5月26日 05:30 ]

関西学生野球春季リーグ   関学大3ー1 ( 2021年5月25日    わかさスタジアム京都 )

<関学・京大>9回、優勝を決め記念写真に納まる関学ナイン(撮影・後藤 正志)
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 2回戦3試合があり、関学大が京大を下して勝ち点5とし13年秋以来、15度目(旧リーグを含む)の優勝を完全優勝で飾った。6月7日開幕の全日本大学野球選手権(神宮、東京ドーム)に28年ぶり出場を決め、松山大(四国地区大学)と1回戦を戦う。

 あと1人。関学大躍進の立役者となった今秋ドラフト候補のエース左腕・黒原拓未が9回2死一塁で救援登板。本荘雅章監督から「頼むぞエース」と託されたマウンドで打者2人を1安打無失点に封じ“胴上げ投手”となった。

 「勝ったら優勝というところでチームメートが盛り上げてくれて、最後は勝てて素直にうれしかったです」

 圧巻は2球目だった。目いっぱいの力で投じた速球は、球場表示で自己最速を6キロも更新する157キロを計測。「今日イチのボールだったと思います」と笑みを浮かべた。直球を狙われ安打を許したが、次打者を得意のチェンジアップで空振り三振。歓喜の輪にのみ込まれた。

 昨年9月12日のリーグ戦で近大・佐藤輝明(現阪神)に特大弾を浴びた。「ここで打たれていてはプロで活躍できない」と火がつき、昨年11月に左肘遊離軟骨除去手術に踏み切った。「出て終わりじゃない。勝たないと意味がない」。智弁和歌山での甲子園以来となる全国の舞台に思いをはせた。(北野 将市)

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