ソフトバンク・工藤監督脱帽 中日・柳の投球に「相手を褒めるしかない」 交流戦6年ぶり零敗

[ 2021年5月26日 05:30 ]

交流戦   ソフトバンク0―2中日 ( 2021年5月25日    バンテリンD )

<中・ソ>6回裏終了後、円陣を組むソフトバンクナイン(撮影・椎名 航)
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 「日本生命セ・パ交流戦」は25日、各地で5試合が行われて開幕した。昨季は新型コロナウイルスの影響で中止となり、2年ぶりの開催。前回19年に優勝したソフトバンクは中日と対戦し、相手先発・柳を攻略できずに0―2で敗れた。今季3度目の零敗。2016年から続いていた交流戦開幕戦の連勝は4でストップした。

 0―2の9回2死二塁。松田が右飛に打ち取られると、スコアボードには9個目の0が並んだ。過去15シーズンで優勝8度(最高勝率を含む)誇る交流戦で初の零敗スタートとなった。

 打線が初対戦の柳に抑え込まれた。防御率と奪三振で両リーグトップを誇る右腕の前に攻略の糸口を見つけられず、7回まで無得点に封じられた。得点圏に走者を進められたのは2イニングで、三塁すら踏めなかった。工藤監督は「変化球が気になると直球にどうしても遅れる。コントロールも良かったし、打てないときは相手を褒めるしかない」と脱帽するしかなかった。

 左打者を1番から5番まで並べて攻略を試みたが、逆に手玉に取られた。「カットボールのコントロールが良いので、そこで打ち取られたというのはある」と言うように、左打者の内角に食い込むカットボールに凡打が積み上がった。15年と17年にMVPに輝いた「交流戦男」の柳田も3回、6回にいずれもカットボールで内野フライに打ち取れた。140キロ前半の直球との球速差は約5キロで打席での見極めに苦しみ、6三振のうち4三振の決め球はカットボールだった。相手との対戦数が少ない交流戦で、対応力が今後の鍵になりそうだ。

 セ・リーグの本拠地でDHが使えず、バレンティンがベンチスタートとなって迫力を欠いた打線は今季3度目の無得点。交流戦での零敗は18年6月9日の中日戦以来だ。

 15年以来の交流戦黒星スタートとなったが、その6年前は最終的には最高勝率となった。工藤監督は「まだ始まったばかり。下を向く必要は全くない。また明日次のことを考え、前向きにいい試合ができれば」と巻き返しへ切り替えを求めた。

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2021年5月26日のニュース