S班参加の巨人・大竹、杉内投手コーチ直伝のチェンジアップ披露「打者を奥行きで崩したい」

[ 2021年2月12日 05:30 ]

投球練習をする大竹(撮影・光山 貴大)
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 親指と人さし指でOKマークを作り、中指は浮かせる。巨人・大竹寛投手(37)が試しているチェンジアップの握りだ。後ろで見つめる杉内投手コーチの伝家の宝刀と同じ。「杉内さんから教わって、それを参考にしています」と習得に意欲を燃やし、沖縄のS(スペシャル)班キャンプのブルペンで全49球中25球を投じた。

 シュートやスライダーなどの変化球を駆使し打者を打ち取る投球が大竹のスタイル。さらに「落ち球があるともう少し有効になると考えた」と昨季は全382球中、27球しか投げなかったチェンジアップの改良に着手した。通算142勝の杉内コーチから学び「しっかり練習して、試合で使えるような球にしていきたい」と黙々と投げ込んだ。

 今季38歳を迎える投手最年長。ブルペン入りは今キャンプ6度目で今年にかける思いが見て取れる。「空振りをとれたら一番いい。打者を奥行きで崩したい」。求めているのは緩急だ。投球の幅を広げるため、直球と全く同じ腕の振りから投げる、ブレーキのかかった沈むボールで打者を翻弄(ほんろう)していた杉内コーチに指示を仰いでいる。

 プロ20年目のベテランは勝利だけでなく、チームに癒やしももたらす。エース菅野ら後輩からいじられることには「ありがたい。やるときはしっかりやって、オンとオフのメリハリをキャンプ中もつけてやれたらなと思う」と笑った。

 「ランナーを背負ったところとか、右(打者)でも左でも併殺が欲しい局面で使ってもらえるように。ワンポイントでもしっかり結果を出せるように」。改良した新たな球種を武器に打者を料理していく。(小野寺 大)

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2021年2月12日のニュース