稲葉ジャパン“金の結束”!五輪競技除外から一夜 東京五輪へ「全力疾走」

[ 2019年2月23日 05:30 ]

侍ジャパン・稲葉監督(撮影・西川 祐介)
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 侍ジャパンの稲葉篤紀監督(46)は22日、2020年東京五輪金メダルへ改めて誓いを立てた。24年パリ五輪の追加種目候補から落選。28年のロサンゼルス五輪での競技復活のためにも、東京での金メダルは至上命令となる。東京五輪へ向けた侍ベストメンバーを組んでの最初の試合は、11月開催の「プレミア12」直前の強化試合となることも判明。沖縄で行われ、相手はカナダが最有力候補に挙がる。

 中日―韓国・サムスンの練習試合(北谷)は雨天中止となり、稲葉監督が沖縄視察を打ち上げた。前夜には24年パリ五輪の追加種目候補から野球・ソフトボールが外れた。「野球競技継続に向け関係者一丸尽力しましたが、非常に残念です」と無念さは隠さず。一方で、目の前にある目標へのぶれは一切なかった。

 「しかしながら、東京五輪での金メダル獲得という目標に変わりはありません。この目標を達成すべく、残り約1年半を全力疾走したいと思います」

 侍ジャパン強化本部長も務める、全日本野球協会の山中正竹会長も「28年ロサンゼルス五輪以降の復活、継続できるよう、東京五輪では全世界の人々に野球の素晴らしさを大いにアピールしたい」と語る。28年五輪で再び復活するには、東京五輪の開催国として金メダルを獲り、野球の素晴らしさを世界にアピールするしかない。

 指揮官が「必ず勝ちにいく」と繰り返してきたのが11月の国際大会プレミア12だ。そこでベストメンバーを組み、五輪へ向けての本格的なチーム編成に入る。準備にも抜かりはない。大会直前の10月末から11月初旬に沖縄で強化試合が組まれる予定で、相手は同じプレミア12出場国で、韓国での1次ラウンドを戦う4カ国(韓国、キューバ、オーストラリア、カナダ)が候補。中でもカナダが有力となっている。15年の第1回プレミア12は5位。4年に一度のパンアメリカン競技大会は11、15年と連覇中の強豪。04年アテネ五輪は日本と3位決定戦で当たり、日本の銅メダル獲得に最後まで立ちはだかった。

 17年の就任以来、稲葉監督は一貫して若手を中心に選出。3月9、10日のメキシコ戦(京セラドーム)を含めて総勢74選手を招集した。そこに、これまで一度も招集していない菅野、坂本勇(ともに巨人)、鈴木(広島)ら主力組をどう融合させるかが大きなテーマとなる。

 沖縄での強化試合を経てプレミア12の1次ラウンドの舞台となる台湾へ。その一つ一つが東京五輪への金ロードへつながっている。(後藤 茂樹)

 【残念、寂しい…球界のパリ五輪除外反応】

 ▼ソフトバンク柳田 (東京で)金メダルを獲りたい。(五輪の金メダルは)長野五輪のジャンプ団体。全く関係ないスキーなのに感動した。学校を休んでテレビで見ていた。(日の丸でメダルを獲って)子供たちから憧れられる選手になりたい。

 ▼ヤクルト山田哲 (パリ五輪の落選は)残念という気持ちが一番。(東京五輪に)さらに出たいという気持ちになりました。選ばれるためにも今季も来季も頑張らないといけない。

 ▼広島・菊池涼 難しい問題なので、何とも言えないです。

 ▼西武・秋山(20年東京五輪の)次の大会で野球があるかないかではなく、日本での五輪で野球がある。優勝しておくべき種目。

 ▼ヤクルト宮本ヘッドコーチ(04、08年五輪代表主将)ある程度、予想はしていましたけど残念。世界のスポーツの祭典で野球がないというのは寂しい。子供たちが国際大会を見る機会が減ると、野球人口がさらに減る可能性がある。野球人口が減るとレベルが下がる。野球界で本当に考えないといけない。

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