イチ重症説に「乗っていきますか」、死球の右足は「100に近い」

[ 2019年2月23日 02:30 ]

キャンプ初日、笑顔を見せるイチロー
Photo By 共同

 本当に、元気ですよ――。マリナーズとマイナー契約して米アリゾナ州ピオリアでキャンプに参加するイチロー外野手(45)は、右足に死球を受けてから一夜明けた21日(日本時間22日)、順調な回復をアピールした。患部を気にする様子もなくケージ打撃やランニングなどの自主練習に励み、周囲の心配する声を、日本で過熱する「ミミズク騒動」を引き合いに出して一笑に付した。

 イチローは他の主力選手らとともに、室内ケージで約30分間打ち込んだ。終了後はジョギングやサイドステップなどで足の状態を確認し「(患部は)限りなく100(%)に近い」ときっぱり。スコット・サービス監督も「イチローは大丈夫。何の問題もない」と断言した。

 20日のライブBP(実戦形式のフリー打撃)。ヘルナンデスのスライダーが、右足スパイクの側部付近を直撃した。打撲で骨には異常なかったが、イチローは「昨日は結構、痛かったんですよ、実は」と明かす。しかし、米19年目で故障者リスト入りが09年の胃かいようによる一度しかない鉄人は、ここから真価を発揮する。

 「マシントレーニングを結構やって、寝たら(痛みは)抜けていた感じ。血流が良くなるからね。全然違います」。滞在先に10台設置している初動負荷理論の特殊マシンでトレーニングに取り組むと、一気に回復した。

 キャンプ期間中では3年連続のアクシデント。3月20、21日には日本開幕戦が控える。「日本では右足のケガを心配する声が大きい」と水を向けられると、らしく返した。「日本は置物のフクロウ(ミミズク)に誤報が流れていますからね」。旬の話題を引っかけ「(話題は)センセーショナルな方がいいからね。それ(重症説)に乗っていきますか」と、屈託なく笑った。

 そんな「予告」とは裏腹に、22日(日本時間23日未明)のアスレチックスとのオープン戦に早くも「7番・左翼」でスタメンに名を連ねたイチロー。重症説が拡散されることはなさそうだ。

 ◆ミミズク騒動 TBS系の「Nスタ」は21日の番組内で午後5時40分ごろ、東京都内で目撃情報が相次いでいるミミズクを、杉並区内で見つけたと報道。しかし、約1時間後に「確認したところ、置物であったことが分かりました」と訂正し謝罪した。ちなみにミミズクもフクロウも同じフクロウ科の鳥。一般的には羽角(耳のように見える羽の束)のある種を総称してミミズク、それ以外をフクロウと呼ぶ。

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