日南学園 3回戦敗退 黒川 偉大な父の背中を追って「いつかは超えてみたい」

[ 2016年8月17日 17:53 ]

<北海・日南学園>3回戦で敗れ、目に涙をためて甲子園を後にする日南学園・黒川

第98回全国高校野球選手権第11日 3回戦 日南学園1―4北海

(8月17日 甲子園)
 日南学園・黒川大雅の夏が終わった。偉大な父の背中を追って、野球を始めた。父・洋行さんは大阪・上宮の主将として1993年選抜で優勝。同大を経て社会人・ミキハウス、セガサミーでもプレーし、アマ球界の王道を歩んだ。「小学校の頃から父は単身赴任だったんですが、奈良へ帰るたびに野球を教えてもらっていました」。今では良き思い出だが、熱い指導に涙を流したこともある。

 新チーム結成から三塁ランナーコーチを任されたが、ここでも洋行さんから教えを受けた。セガサミーのコーチ時代に8年間にわたり同職を経験。洋行さん自ら13項目からなる「心得」を作成し、黒川へ手渡した。

 甲子園が目前に迫っていた宮崎大会準決勝の宮崎工戦は、三塁コーチャーとしてやや消極的な姿勢が見えたという。「大事な試合ほど、失敗しても良いから思い切ってやれ」。父のアドバイスが奏功し、決勝の宮崎商戦では判断良く2点を奪うことができた。

 黒川は言う。「いつかは父を超えてみたい」。遠く離れた奈良県から愛息の成長を見守り続けた洋行さん。「春夏連続出場。一つ超えてくれました」と労った。黒川は「今回の成績には胸を張れると思います」と汗をぬぐった。

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