巨人ギャレット7号&来日初猛打 日本語も努力「アリセトゴザマス!」

[ 2016年5月15日 06:30 ]

<巨・ヤ>6回2死一塁、2ランを放ったギャレットはベンチの出迎えを受ける

セ・リーグ 巨人7―1ヤクルト

(5月14日 東京D)
 主砲のお目覚めで3連勝だ!巨人は14日、ヤクルト戦でギャレット・ジョーンズ外野手(34)が6回の7号2ランを含む来日初の猛打賞で逆転勝利に貢献した。体調不良で欠場した1試合を除き、開幕から4番を任されながら、試合前まで打率・213と不振だったが、大リーグ時代のビデオを見るなどして修正。久々の快音を響かせた。チームは首位を守り、2位・中日とは1・5ゲーム差。ギャレットが完全復調すれば、チームの勢いも加速する。

 浮き上がるボールに対し、1メートル96のギャレットは「上空」からバットを振り下ろした。3―1の6回2死一塁。下手投げの山中のスライダーを捉えた打球は右中間席に突き刺さった。

 「タイミングもしっかり取れたし、自分の軌道で打てた。最短距離でバットを出すことができた」。6試合ぶりの7号2ラン。直近の5試合は19打数2安打、打率・105と不振にあえいでいたが「感触良く打てた。これをきっかけに状態を維持したい」と復調の兆しをつかんだ。

 上からボールを叩く――。自身の原点に立ち返った。メジャー時代は「あそこまでの下手投げは対戦したことがない」と言う。浮き上がる投球に対し、始動を早めてポイントは普段よりやや低いベルト付近に下げる意識を持った。フライアウトの多いサブマリン対策は「しっかり上から叩くこと」(内田打撃コーチ)だった。

 不調時はレベルスイングとなり、フライアウトが多かった。「きちんとした軌道、自分本来のスイングを取り戻すため」に122発を放ったメジャー時代の好調時の映像を見返した。パイレーツ時代の09、12年。09年は打率・293、12年は自己最多27本塁打をマークした年だ。前カードの甲子園遠征への往復の新幹線の中、自宅のリビング、寝る直前のベッドでもタブレットを手放さなかった。上から叩くイメージと、下手投げ対策が合致した。山中からは2回の逆転劇の口火となる右翼線二塁打と合わせて2安打。8回は苦手の左腕の久古から遊撃内野安打し、来日初の3安打だ。

 今季3度目の3連勝で首位をキープ。3番・坂本が打率トップと好調なだけに、高橋監督は「ギャレットを含めて、つながると得点の可能性は広がる」と4番のバットに期待した。

 甲子園遠征中には通訳なしで1人で散髪に出かけたギャレット。お立ち台では日本語を披露した。「アリセトゴザマス!」。真面目な4番は「日本語はもうちょっと努力します」と英語で言って、笑った。 (神田 佑)

 ≪昼は打率3割、出塁率4割≫ギャレット(巨)が来日初の猛打賞で6回には山中(ヤ)から7号2ラン。2ボール1ストライクからの一発だったがカウント別の本塁打数を見ると、1ストライクからが6本(他に0ストライクで1本)を占めている。また、ここまでの成績は打率・229、出塁率・336ながら、昼夜別に分けると
 試 [本]打 率 出塁率
昼13 4・302・423
夜24 3・193・290
 と昼は打率3割、出塁率4割とデーゲームに強い。

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