鳥谷が打線にカツ 6回先制口火打「どんな形でも塁に出ることを」

[ 2015年7月22日 08:58 ]

<神・巨>6回無死、鳥谷は右前打を放つ

セ・リーグ 阪神2-1巨人

(7月21日 甲子園)
 ヒーローは両助っ人に譲っても、鳥谷の一打が沈む阪神打線にカツを入れた。0―0で迎えた6回。先頭で打席に入ると、フルカウントから内角低めを右前へはじき返した。

 「回の先頭でしたからね。どんな形でも良いから塁に出ることを考えていました」

 球場全体に嫌な雰囲気が充満していた。先発杉内に5回まで投げさせた球数はわずか52球。7番からの下位打線とはいえ5回もわずか11球で攻撃を終えるなど、相手左腕のリズムに引き込まれているのは明らかだった。そんな快投に待ったをかけ勝利への扉を開く、この日2本目となる安打。続く上本の犠打で二塁へ進み、ゴメス四球の後、マートンの適時打二塁打で先制のホームを踏んだ。

 「良い時も悪い時もある。勝つことが一番大事。そういう意味では先発(メッセンジャー)にも勝ちがついて、良かったです」

 頼れるキャプテンとして、忸怩(じくじ)たる思いもあったに違いない。15日広島戦に続き、前夜20日の巨人戦も零敗。踏ん張る投手陣を援護できない苦しい展開が続いていた。

 ただ、終わったことをいくら振り返っても仕方がない。初回の守りで亀井の小飛球をはじくという珍しい失策もあったが、その後は切り替えて堅実な守備でメッセンジャーをアシスト。4回無死一、二塁のピンチでは、二塁へ滑り込んできた一塁走者・村田の強烈なスライディングをうまくかわし、二ゴロ併殺を完成させた。

 「明日(22日)が大事になってくる」

 10日からの敵地3連戦は負け越しに終わった。勝つか、負けるかで、今後の流れが大きく変わって来るであろう第3戦。短い言葉の中にも、揺るがぬ決意が伝わってきた。 (森田 尚忠)

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2015年7月22日のニュース