25年で8000球!ボールキャッチの達人 球場外でも“やり手”

[ 2015年7月22日 09:10 ]

ザック・ハンプルさん(左)から本塁打で通算3000安打を達成した際の記念ボールを受け取ったアレックス・ロドリゲス

 どんな道にも達人がいるものだ。7月3日にヤンキースタジアムで開かれた会見には驚かされた。アレックス・ロドリゲスの通算3000安打目となる本塁打ボールを客席でゲットし、返還に訪れたザック・ハンプルさん(37)。90年に初めて球場で投手にボールをプレゼントされてから、大リーグを計51球場で1200試合以上観戦。手にしたボールの数は8000球を超えるという。

 過去にはバリー・ボンズの通算724号本塁打や、今年のオールスター戦で史上初の2年連続MVPに輝いたトラウト(エンゼルス)のメジャー初本塁打も捕ったという。開場と同時に練習中のスタンドを駆けずり回り、試合中も座席についていることは一度もない。12年に東京ドームで行われたマリナーズ―アスレチックスの開幕戦でも来日し、練習球やファウルをかき集めて2試合で23球捕獲。自己申告の最多記録は1試合で36球だ。

 すでにボール捕獲指南書を3冊も上梓しているハンプルさんが、会見で明かした秘策をいくつか並べてみよう。

 「ゴロを打たせるタイプの投手の時は、一塁線や三塁線の最前列に行き、ファウルボールを狙う。手を伸ばして拾えるし、ボールボーイやコーチがくれる時もある」

 「90マイル後半(150キロ台後半)の速球投手なら、ネット裏に移動してファウルボールを狙う」

 「カバンには両チームのユニホーム、帽子を入れて、練習中のチームのものに着替える」

 「外国人選手には、その選手の母国語で“ボールをください”とねだる。スペイン語や日本語は必修科目だ」などなど。

 打者の打球方向や、相手投手との対戦成績なども詳細に調べ上げ、狙い所を定める。17日のマリナーズとの後半戦開幕戦で、田中がシーガーに2打席連発を食らったが、その2本目も右翼席でしっかりと捕獲していた。

 当初はロドリゲスの記念球の返還に難色を示し、ネットオークションで売る方針を示していたハンプルさん。ヤ軍はランディ・レバイン球団社長まで出馬し、2度の交渉の末に返還に合意した。交換条件は、ハンプルさんが09年から支援している慈善団体への15万ドル(約1860万円)もの寄付。さらにロドリゲスのサイン入りのバットやユニホーム。他にオールスター戦のチケットなども引き出したという。ボール集めだけでなく、こちらもかなりのやり手だった。(後藤 茂樹)

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