悪い方に…阿部の予言「僕が打ったら勝てる、打たなきゃ負ける」

[ 2013年11月4日 06:00 ]

<楽・巨>最後は田中(手前)に屈して40年ぶりの日本一連覇を逃した巨人ナイン

日本シリーズ第7戦 巨人0―3楽天

(11月3日 Kスタ宮城)
 冷たい雨が、一塁ベンチ前に並んだ巨人・原監督を打った。「世紀の一戦」と表現した大一番に敗れ、キャンプインから大目標に掲げた40年ぶりの日本一連覇を逃した。指揮官は悔しさを押し殺しながら、言葉をつないだ。

 「向こうの先発ピッチャーを打ち崩せなかった。主導権を握った形で試合運びをすることができなかった。なかなか先取点を取れなかった」

 最後まで打線の不振が響いた。この日は、楽天の先発3本柱のリレーの前に5安打に抑えられて零敗。シリーズを通して、4番・阿部は22打数2安打で打率・091、坂本も25打数5安打で・200と沈黙した。7試合で計16得点、チーム打率・182は巨人の日本シリーズ史上最低となった。阿部は「力のなさを痛感した。焦り、力み、精神的コントロールをチーム全体でできるようにしたい」と力なく話した。

 日本シリーズ前日、阿部は「僕が打ったら勝てる、打たなきゃ負ける」と言った。主将としての意気込みだったが、逆にナインに重圧をかけた。第3戦前には原監督に「これから勝負しようという人間が、負けるという言葉を出すな」と怒られた。前夜は午前6時半まで寝付けないほどの緊張感に襲われた。大一番でも本来のバットの鋭さは見られなかった。

 原監督にとっては、負けられない戦いだった。10月28日にV9を率いた川上哲治氏が死去。06年の2度目の監督就任後、監督室に飾った歴代監督のサイン色紙の中には川上氏の「不動心」の言葉がある。天国の大先輩にV2を届けたかった。「我々はあえて挑戦しているわけだし、そういうことでしょうね」。日本一連覇の難しさをあらためて思い知った。

 父である原貢氏に連れられて17歳の時に初めて出会ってから親交の深い星野監督との対決に敗北。「東北復興の象徴である楽天と、私の尊敬する星野監督の下、日本シリーズを戦ったのは感慨深い。全力で戦って楽天に日本一の座を譲った。心よりおめでとうございますということ」。自身、3度目の挑戦だった日本一連覇を逃した悔しさを胸にしまい、最後は敵将を称えた。

 ▼巨人・白石興二郎オーナー 楽天の方が一枚も二枚も上手だった。3勝3敗で最終戦までよくやってくれた。V2は難しい。川上さんがやったV9は想像を絶して凄い。臥薪嘗胆(がしんしょうたん)、日々精進で。

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