創設時メンバーの牧田 9年分弾 デーブ絶賛の長打力さく裂

[ 2013年11月4日 06:00 ]

<楽・巨>4回1死、牧田(右)は本塁打を打ち次打者の岡島とハイタッチ

日本シリーズ第7戦 楽天3―0巨人

(11月3日 Kスタ宮城)
 9年分の思いがある。星野監督からの期待もある。ありったけの力をバットに込めた。ジョーンズでもマギーでもない。日本一を呼び込む一発は楽天9番の牧田が放った。

 「球団創設メンバーだし、日本一になれて本当にうれしい。今年はケガして監督の期待に応えられなかったけど、最後に応えられて良かった」

 第3戦以来の先発だった。左腕の杉内対策で出番が巡ってきたが、打ったのは右の沢村。4回、スライダーを真芯で捉えた。3点差に広げる左越えソロ。星野監督が腕をグルグル回して喜ぶほどだった。力を与えたのは前日のエースの姿だ。「田中が最後まで全力投球する姿に感動した」。ベンチで田中と抱き合った。00年に近鉄入団。04年にオリックスへの吸収合併に伴い、選手分配ドラフトで新規参入した楽天に移籍した。同ドラフトによる生き残りは中島と2人だけだ。「中島と2人で大事な試合に出してもらって…」。04年の秋季練習では、背番号もない真っ白なユニホームを手渡され、「高校球児みたい」と揶揄(やゆ)された。創設年の05年は38勝97敗1分けだった。「寄せ集め集団」と言われ、首位とは実に51・5ゲーム差。その屈辱とともに9年がたち、日本一メンバーとなった。

 星野監督に長打力を買われ、大久保2軍監督も「遠くへ飛ばす才能は天性のもの。おかわり(西武・中村)にひけをとらない」と絶賛する。昨季はチームトップの9本塁打、53打点。迎えた今季、開幕時はジョーンズとマギーに挟まれ、5番を務めた。

 しかし、4月下旬に左手首を痛め、2軍暮らしが長く続いた。CSからの復帰。必死だった。Kスタ宮城での試合の際は正午すぎから他の選手と一緒に室内練習場で早出特打。31歳は若手とともにバットを振り、その努力を実らせた。

 「最後にいいことがあって、本当に良かった」。昨年から背番号は5。憧れの新庄剛志氏が阪神時代に背負った番号だ。バットを高々と放り投げる姿は重なって見えた。

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