楽天 栗原獲り!山崎に代わる右の主砲として期待

[ 2011年10月22日 06:00 ]

Kスタ宮城のオールスター戦で打席に立つ栗原。投手・田中、捕手・嶋

 楽天が、今年6月21日に国内フリーエージェント(FA)の資格取得条件を満たした広島・栗原健太内野手(29)の獲得を目指していることが21日、分かった。

 今季の楽天はチーム打率、総得点ともにリーグ5位。今季限りで退団した山崎武司内野手(43)に代わる右の主砲として、山形県出身でもある同選手を今オフの戦力補強リストの最上位に挙げている。現時点で同選手は去就についての明言を避けているが、FA宣言した場合には獲得に向けて全力を尽くす。

 星野監督が2年目の指揮を執る来季へ向け、球団では戦力補強に向けた準備に着手。球団関係者は「今オフの一番の補強ポイントは右の長距離ヒッター」とし、補強リストの最上位に位置しているのが今年6月に国内FA権を取得した広島の栗原だ。

 栗原は99年ドラフト3位で広島に入団し、04年から1軍に定着。07年は自己最多の25本塁打を放ち「広島の顔」となった。また、09年のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)では予備登録選手として、負傷離脱した横浜・村田に代わり途中参加。強行軍をいとわず緊急渡米して日本代表をバックアップした姿はファンの共感を呼んだ。今季も飛ばないとされる統一球に各球団の主力打者が苦しむ中で打率・301、17本塁打、87打点の好成績を残している。

 楽天は今季、松井稼、岩村らの元メジャーリーガーを獲得しながら、チーム打率・245、総得点も432とともにリーグ5位で終わった。右の強打者の補強は、球団創設以来の命題でもある。今季のルイーズに代表されるように外国人の補強が失敗に終わることが多く、右の大砲として期待を一身に背負ってきた山崎も今季限りで退団。チームには今季イースタン・リーグで打点王に輝いた高卒3年目の中川、新人の勧野ら次世代の右の大砲候補はいるが、現時点で来季の戦力として計算することはできない。長打力に勝負強さも兼ね備えた栗原はどうしても欲しい人材だ。

 ◆栗原 健太(くりはら・けんた)1982年(昭57)1月8日、山形県生まれの29歳。日大山形で2年夏の甲子園に出場し、99年ドラフト3位で広島入団。3年目の02年に1軍デビューを果たし、9月5日の阪神戦で藤川からプロ初安打となる初本塁打を放った。08年にはFA移籍の新井(神)に代わり4番を任され、リーグ3位の打率・332、自己最多の103打点をマーク。同年、翌年と2年連続でゴールデングラブ一塁手に選ばれた。オールスター出場3度。1メートル83、95キロ、右投げ右打ち。

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2011年10月22日のニュース