西武が今季初首位「サブマリン」与座で浮上 リーグ制覇した19年以来の貯金8

[ 2022年7月19日 05:25 ]

パ・リーグ   西武5ー1日本ハム ( 2022年7月18日    札幌D )

<日・西>選手を迎える辻監督(左)(撮影・高橋茂夫)
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 地面スレスレから浮き上がった。西武・与座の132キロの直球。清宮のバットを詰まらせ、力ない中飛に仕留めた。2―1の5回2死満塁、フルカウント。「抑えたというより相手打者に助けられた」と謙遜したが、5回8安打ながら1失点でチームの首位浮上に貢献した。

 3月31日の今季初登板で黒星を喫した相手に雪辱。プロ4年間で通算3勝だった右腕が、リーグ2位タイでチーム単独トップの7勝目を挙げた。「僕は勝たせてもらっているので。(高橋)光成や(松本)航や今井も上がってくると思う」。プロ通算10勝目にも、謙遜ばかりだ。

 少数派の「サブマリン投法」。7勝は球団では16年の牧田和久以来6年ぶり。パ・リーグでは、12勝した19年のソフトバンク・高橋礼以来の2桁勝利も見えてきた。

 札幌ドームの硬いマウンドはサブマリン泣かせの難所。より低い姿勢を求め、右膝を地面にこすりつけながら投げるため「膝が痛い」といい前回登板はその痛みにてこずった。この日も5回中3回は得点圏に走者を置いたが、宇佐見の左翼線二塁打による1点に抑えた。辻監督も「アンダースロー特有の高めに伸び上がる球で抑えられる」と、与座の投球スタイルへの信頼を口にした。

 このカード2勝1敗と勝ち越し。ソフトバンクをかわして今季初の首位に立ち、貯金は今季最多、リーグ優勝した19年シーズン終了時以来の「8」まで増えた。昨季は42年ぶりのリーグ最下位を味わい、今季も4月には5位と低迷も、浮き上がる「サブマリン」ばりに混パの荒海でトップに浮上した。

 リーグ最多70本塁打を誇る打線の破壊力が目立つが、チーム防御率もリーグ1位の2・37。与座は「最少失点でしのげば野手の皆さんが逆転してくれる」とチーム一丸を強調。投打のダブルエンジンがフル稼働で、3年ぶりのリーグ優勝を目指す。(君島 圭介)

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