ボールから目を離すな!は基本中の基本

[ 2022年7月19日 08:48 ]

<日本製鉄鹿島・三菱重工West>初回、先制2点適時三塁打を放ち、ガッツポーズする日本製鉄鹿島・高畠(撮影・河野 光希)
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 高校野球地方予選が佳境に入り、東京ドームでは3年ぶりに夏の都市対抗野球が開幕した。一投一打に歓喜と絶望が交差する野球だが、基本は大事にしましょうというシーンが都市対抗であった。

 開幕2試合目の三菱重工West―日本製鉄鹿島戦。1回裏、鹿島は2死二、三塁の好機に指名打者の高畠選手が中堅へライナーを放った。中堅手がダイビングするも及ばず打球は転々とフェンスに達した。高畠選手は悠々と三塁に達する2点適時打。三塁側応援団に何度もガッツポーズで喜びを表現したが、守備側はランニング本塁打を防ぐべくバックホーム。この返球が中途半端なバウンドとなり捕手に当たって三塁側に転々と転がった。もし三塁ベースコーチと高畠選手が最後までボールの行方を見ていたなら、楽々ホームインのシーンだった。

 鹿島は最終回に集中打で逆転サヨナラ勝ち。もし2―3のまま負けていたら1回の“あと1点”が大きくかかわってきていた。高校野球や大学野球でも長打を放ちベンチやスタンドにガッツポーズするシーンを見る。しかしその間に中継の返球が逸れ次塁への進塁が可能だったケースが何度もあった。喜ぶのはプレーが止まってからでも遅くはない。「ボールから目を離すな」は子供のころから指導者に言われてきた言葉。それで勝敗が決まることもある。基本を大事にしましょう。(落合 紳哉)

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2022年7月19日のニュース