履正社の4番・橘高が公式戦初本塁打となる2ラン　コールド発進で多田監督に“夏の1勝”贈った

第104回全国高校野球選手権大阪大会・2回戦   履正社8―1阿武野 （ 2022年7月18日    万博 ）

＜履正社・阿武野＞7回　コールド勝利を決める2点本塁打を放った履正社・橘高　（撮影・成瀬　徹）
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　7回コールド勝ちを決める豪快弾は履正社の4番・橘高純平（3年）のバットから飛びだした。3点を追加し、なおも1死一塁から試合にピリオドを打つ右中間への2ラン。「夏独特の雰囲気の緊張から攻めあぐねていた」と多田晃監督も認めた接戦ムードをひと振りで晴らした。

　「万博は広いので入るかどうか分からなかったけど、手応えはあった。自分としてもいいバッティングができました」

　高校通算15本目、公式戦では初本塁打。先制を許した直後の初回も同点後の1死三塁から決勝の中犠飛を放ち、計3打点で貢献した。「1打席目、3打席目（左飛）と詰まらされていたので、真っすぐ一本に絞っていた」。大阪桐蔭との春季大阪大会決勝では好機で3三振。2―3の惜敗の責任を感じていた。

　「悔しい思いしかなかった。春は4番ということを意識しすぎた。打順に関係なく自分の打撃に集中するだけなんです」

　19年夏に全国制覇した岡田龍生監督が東洋大姫路に移り、多田監督の下で戦う初めての夏。橘高は「コーチとして、多田先生には指導を受けていたし、チームの雰囲気も変わっていない」と言い切る。「走塁を含め思い切ってやってこい」と前任者から激励された多田監督も「この1本が自信になるはず」と激戦区を勝ち抜くパワーを感じていた。　（鈴木　光）

　◇橘高　純平（きったか・じゅんぺい）2004年（平16）12月3日生まれ、奈良県河合町出身の17歳。河合第二小1年時に河合フレンズで野球を始める。河合第二中では奈良ボーイズに所属。高校通算15本塁打。1メートル88、94キロ。右投げ左打ち。