地上攻撃に対艦ミサイル使用 ロシアのジリ貧ぶりを専門家が分析「数が足りなくなってきている」

[ 2022年5月4日 17:58 ]

東京・赤坂のTBS社屋
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 外交や安全保障に詳しい明海大学の小谷哲夫教授が4日、TBS系「Nスタ」(月~金曜後3・49)に生出演し、ウクライナへの軍事侵攻を続けるロシアの現有戦力や今後について展望した。

 南部の港湾都市オデーサでは、軍用飛行場にある兵器がロシア軍の対艦ミサイルで攻撃された。通常なら戦艦に使用されるはずの武器を投入した理由について、小谷氏は「精密誘導兵器、弾道ミサイルですとか巡航ミサイルは、おそらく数が足りなくなってきていて、だからこそ対地攻撃に対艦ミサイルを使ったんだろうと考えられます」と分析した。

 ウクライナ軍の抵抗で、戦闘はロシア軍の想定を超える長さになっていると見る向きもある。小谷氏は「そもそもウクライナとの戦争で、戦車を含めてかなり損害が出ていますけど、ロシアの軍需産業がかなりダメージを受けています。それによって部品が入ってこない、修理ができない」と指摘。「さらなる新しい武器が入ってこないと考えられますので、ロシア軍全体の軍事力の低下につながっていると考えられます」とも話し、西側諸国による経済制裁も効いてくるとの見方を示した。

 9日には、ロシアが当時のナチス・ドイツに勝利したことを祝う戦勝記念日が控える。そのタイミングでロシアがウクライナに宣戦布告をすると予想する専門家もいる。小谷氏は「戦争状態が宣言されるとすれば、国内でさらなる動員が可能になりますので、予備役、徴用がさらに広がって、ロシアの兵力が拡大することになるでしょう」と推測。「さらにアメリカとかNATOとの戦争状態だということで、ロシアがさらなる戦線の拡大を図ってくるかもしれません」と懸念した。

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2022年5月4日のニュース