みなもと太郎さん死去 連載40年超「風雲児たち」未完 リイド社追悼「ご功績に対する心からの敬意」

[ 2021年8月20日 13:30 ]

 歴史漫画「風雲児たち」などで知られる漫画家、みなもと太郎(みなもと・たろう、本名浦源太郎=うら・げんたろう)さんが7日午前2時17分、心不全のため東京都内の病院で死去した。74歳。京都市出身。20日、リイド社が公式サイトで発表した。「風雲児たち」の続編「風雲児たち 幕末編」を「コミック乱」(リイド社)に連載中だったが、肺がん闘病のため昨年7月から休載。未完となったものの、同社は「続刊等につきましては発表の準備が整いましたら、ご案内いたします」とした。

 1967年6月、「別冊りぼん 秋の号」でデビュー。「風雲児たち」はギャグ漫画のタッチで関ケ原の戦いから幕末までを描き、2018年元日には「風雲児たち~蘭学革命(れぼりゅうし)篇~」としてNHKがドラマ化。19年6月には新作歌舞伎「月光露針路日本 風雲児たち」になり、東京・歌舞伎座で上演された。ともに三谷幸喜氏(60)が脚本を手掛けた。04年に手塚治虫文化賞特別賞、20年に日本漫画家協会賞大賞を受賞。漫画研究家としても活躍した。

 リイド社の発表は以下の通り。

 月刊誌「コミック乱」にて『風雲児たち 幕末編』を連載していましたみなもと太郎先生が、2021年8月7日、心不全のため逝去されました。74歳でした。

 コロナ禍の状況を鑑み、葬儀はご親族のみで執り行われました。

 ファンの皆様とのお別れ会につきましては今後の状況を慎重に見極めつつ検討して参ります。

 また『風雲児たち 幕末編』の続刊等につきましては発表の準備が整いましたら「コミック乱」誌面および弊社ホームページでご案内いたします。

 40年以上にわたり連載され、世代を超えて愛されてきた『風雲児たち』はついに未完となりましたが、マンガ家として、またマンガ研究家として、先生が遺してくださったものの大きさは計り知れません。

 みなもと先生の生前のご功績に対する心からの敬意とともに、謹んで哀悼の意を表します。

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2021年8月20日のニュース