“男役の教科書”轟悠、宝塚退団会見 決断は突然「気持ちが心に下りてきて」

[ 2021年3月18日 12:21 ]

<宝塚歌劇団 轟悠退団会見>退団会見をする轟悠(撮影・坂田 高浩)
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 宝塚歌劇団の専科スターで10月1日に退団することが決まった轟悠(とどろき・ゆう)が18日、大阪市内のホテルで会見を行った。

 昨年9月末ごろ、突然「心の中で“退団しよう”という気持ちが心に下りてきて、何がきっかけというわけではなくストンと、いう感じだった」と卒業にいたった心の経緯を明かした。

 宝塚で35年間、男役を追求し続け“男役の教科書”とまで言われた轟。今後については「宝塚に入った時から“舞台は男役だけで、と決めておりますので…」と言葉をにごし「今後のことは退団してからゆっくり考えたい」とした。

 さらに、会見前から「聞かれるのを楽しみにしていた」という「結婚について」の質問には「ありがとうございます!お待ちいたしておりました」と表情を崩し「(相手を)募集いたしております!」と笑いを誘った。

 轟は熊本県出身。人吉市立第一中卒業後の83年、宝塚音楽学校に入学し85年、初舞台を踏み97年から02年まで雪組トップスターとして活躍。「宝塚の至宝」とされた春日野八千代さん(12年死去)を継ぐ存在として専科に移り、03年には劇団理事に就任した。昨年7月には理事を退任し特別顧問に。96年「エリザベート」初演時のルキーニ、「風と共に去りぬ」のレット・バトラーなど絶賛された役も数多く、男役の神髄を見せ続けた。

 最後の公演は7月9日、大阪のシアター・ドラマシティで開幕する「婆娑羅(ばさら)の玄孫(やしゃご)」(15日まで。21~29日=東京芸術劇場プレイハウス)と、その後のディナーショーとなる。「私のわがままで静かに退団したい」とサヨナラショーや宝塚大劇場での最後の大階段下りもしないという。

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