スタ☆レビ、コロナ禍のロック魂!“クセが強い”40周年アルバム7月発売

[ 2020年6月8日 08:00 ]

「スターダスト☆レビュー」の40周年アルバム「年中模索」
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 「今夜だけきっと」「木蘭の涙」などで知られるバンド「スターダスト☆レビュー」が、コロナ禍にロック魂を放つ――。デビュー40周年アルバム「年中模索」を7月22日に発売することが決定。政治家への風刺曲など“クセが強い”12曲は時勢にハマり、共感を呼びそうだ。

 平均年齢61・25歳、40周年イヤーの新作は、リーダーの根本要(63)が「“さすがベテラン”の称賛は、はなから捨てた」と話す“攻めた”内容。早口でたたみかけ高音シャウトも光るハードロックで幕を開け、スタレビらしい王道のポップス、ラブ・バラードにコミカルな楽曲まで色彩豊かだ。「全曲キャッチーで刺激的だけど、個性が強くてまとまりゼロ。なんだこりゃ、っていう冒険作に仕上がりました」と笑う。

 「おとなの背中」では♪メモ読んで終わりじゃないんだ 未来のニッポン見据えてくれよ 信用もなくすぜ大人の嘘は――とふがいない今の政治家たちに“喝!”。「コロナや最近の失策で国に不満が爆発してる人たちの心境とリンクするよね」と、まさに国民の声を代弁するロックな1曲だ。

 小田和正(72)やさだまさし(68)ら大物との親交、共演も多く、有名曲も数あるのにヒット曲がない。ヒット曲はないがライブ人気は健在で、40年間安定的にバンドを続けてきた希少な存在だ。それでも根本は「不惑の40(周年)どころか俺らは年中、行き先を探してる」と苦笑い。そんな自虐とユーモアから今回のタイトル、いかだで大海原を渡るジャケット写真を思いついた。

 最近はピンチもあった。2018年6月には根本が軽い脳梗塞で入院。今年はコロナ禍で、21日の日比谷野外大音楽堂での公演などが中止となり、毎年80公演を超えるツアーをこなすライブバンドにとって未曽有のピンチと言える。それでも心は前向きだ。「俺たちだって同じように迷って、探して、不安もある。でも人生は面白い。俺たちと一緒にまだまだ遊ぼうぜ!ってメッセージを作品から受け取ってもらえたら」。自身らととともに年齢を重ねてきたファンや同年代へのエール。ジャケ写の笑顔が、そんな思いを象徴している。

 ◆「年中模索」 スターダスト☆レビューの、前作「還暦少年」から2年1カ月ぶりとなる通算42枚目のアルバム。フジテレビ系アニメ「ゲゲゲの鬼太郎」(2019年7~9月放送分)エンディング曲「うしみつジャンボリー」、6月24日配信の先行曲「偶然の再会」を含む全12曲を収録した。プロデューサーは人気ギタリストで松たか子の夫、佐橋佳幸。初回盤特典DVDには、「偶然の再会」「ちょうどいい幸せ」のミュージックビデオ、アルバムのメイキング映像を収録。

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