藤井七段、和服?スーツ? 師匠・杉本八段に語った“平常心”「普段通り変わりなく指せそうです」

[ 2020年6月8日 05:30 ]

8日開幕・棋聖戦5番勝負 渡辺明棋聖VS藤井聡太七段

藤井七段は普段通りスーツで対局か
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 夢にまで見たタイトル戦の舞台に立つ藤井は平常心で第1局に挑むことになりそうだ。師匠の杉本昌隆八段(51)が挑戦者決定を祝福する電話をかけた際に「普段通り変わりなく指せそうです」と話したという。

 新型コロナの影響で長い自宅待機を余儀なくされ、ブランクも心配された藤井。6月1日の再開以降、状況は一変し、超過密スケジュールに直面した。

 2日の棋聖戦決勝トーナメント、佐藤天彦九段(32)との準決勝を皮切りに、中1日で永瀬拓矢2冠=叡王、王座=(27)との決勝。そして今度は中3日で渡辺明3冠との5番勝負。コロナ禍により日程に影響が出たことで1週間でトップ棋士ばかりの大一番が続くことになった。

 その半面、「プラスに働いていることもある」と杉本は指摘する。「前夜祭がなく(東京の)将棋会館での対局となったこと」だ。タイトル戦は地方遠征が多く、その際に盛り上げの一環として前夜祭が開かれるのが通例。藤井にとって慣れないことが回避されたことで「いつも通りの心境で戦える」と杉本もみている。

 また、晴れ舞台に和服姿で登場するかも注目されるが、杉本は「第1局はスーツになるのでは」と推測する。昨年4月にトップ棋士12人によるJT杯初出場が決まった直後、藤井の母らと一緒に選んでプレゼントした和服を本人は所有。ただ、「和服は着こなすのに時間がかかるので、ここは避けるのではないか」との見立てだ。

 タイトル戦進出こそないが、杉本も準タイトル戦と呼ばれた朝日オープン将棋選手権(現朝日杯オープン)で5番勝負を経験した。電話口で「その時のことは話しました。礼儀作法は普段からしっかりしているので改めて伝えることはありません。伸び伸び指してほしい」とエールを送る。

 藤井は盤面に集中するため“普段着”のまま、自然体で大一番に臨む。

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