リレー弔辞で蜷川さん悼む 小栗「劇団の一員」藤原「思い受け継ぐ」

[ 2016年5月16日 13:41 ]

蜷川幸雄氏の告別式に参列した藤原竜也

 多臓器不全のため12日に死去した演出家の蜷川幸雄(にながわ・ゆきお)さん(享年80)の葬儀・告別式が16日、東京・青山葬儀所で営まれた。

 弔辞は蜷川さんと縁の深い5人の俳優、平幹二朗(82)、大竹しのぶ(58)、吉田鋼太郎(57)、藤原竜也(34)、小栗旬(33)がリレー形式で担当した。

 平は「充実した演劇人生を送れた。本当にありがとう。僕はなんとかして貴方から褒め言葉を引き出したくて熱演に熱演を重ねました。さようならとは言いません。近いうちに再会を」と語りかけ、大竹は「蜷川さんに出会えた喜び、感謝の言葉しか出てきません。いい芝居をした時に見せてくれたあの笑顔。私の演劇人生の中で色あせず残ることでしょう。本当にありがとうございました」。吉田は「本当に安らかで美しい顔をしていました」と続けた。

 蜷川さんの“愛弟子”ともいえる2人も感謝の言葉を靴にした。小栗は「やっと一緒にできると思って約束してたのに悔しいです。大きな蜷川劇団の一員。僕を大きなこの劇団に入れてくれてありがとうございました。ときどきは夢に叱りにきて下さい」と呼びかけると、藤原は涙を流し、声を詰まらせながら「その涙嘘っぱちだろって怒られそうです。悔しくて泣けてくるでしょ。もっと一緒に仕事したかったです。蜷川さんの思いをここにいる皆さんで受け継いでがんばっていこうと思います。1997年、貴方は僕を生みました。19年間、苦しくも本当に最高の演劇人生をありがとうございました。それじゃ、また」と締めくくった。

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