新バラエティー番組 人気を集める「外国人」と「同居」

[ 2016年5月16日 17:42 ]

「モシモノふたり~タレントが“おためし同居生活”してみました~」のMCを務める(左から)設楽統、小泉孝太郎、日村勇紀(C)フジテレビ

 4月改編で民放各局、新バラエティー番組が始まった。プライム帯でスタートしたバラエティーの初回視聴率は、日本テレビでスタートした「究極の○×クイズSHOW!!超問!真実か?ウソか?」が視聴率12・2%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と2桁発進したほかは、数字的に大きく伸びたものはなかった。視聴率は別として、視聴者はどのようなバラエティー番組に関心を寄せているのだろうか。そこには「外国人」と「同居」というテーマが見えてきた。

 データニュース社(東京)のテレビ視聴アンケート「テレビウォッチャー」(対象3000人)の満足度によると、各局4月スタートのプライム帯新バラエティー番組全10番組中、初回満足度トップだったのは4月14日にスタートした「世界!ニッポン行きたい人応援団」(テレビ東京)で3・84(5段階評価)、各局の新バラエティーで唯一高満足度の基準3・7を上回る好スタートを切った。

 タイトル通り、自らの夢をかなえるために日本へ行きたいという外国人を招待するというドキュメントバラエティー。第1回の放送では、着物が大好きなハンガリー在住の女性を友禅染体験に招待、職人さんのお宅に宿泊するなど日本人との心温まる交流も紹介された。視聴者の回答をみると「ハンガリー女性の、本物の着物文化を学びたいというひたむきさに、感動した」(56歳女性)、「日本好きの人が来てくれるとこちらもなごむ」(48歳女性)など、日本へ来た外国人に密着する同局の人気番組「Youは何しに日本へ?」とは少し違った、感動という新しいアプローチが高満足度につながっているようだ。

 初回満足度3・58から第2回で3・81と上昇し健闘しているのがフジテレビ「モシモノふたり」。この番組は、芸能人の男女がおためし同居を実施、その模様をのぞき見するという、こちらもちょっと変わったドキュメントバラエティーだ。初回のホラン千秋・加藤諒編では、「ホラン千秋の意外な一面が凄く面白くファンになった」(40歳女性)、「ホランさんの素が少し見えて新鮮」(43歳男性)など、出演者の新たな魅力に気づかせることに成功しており、企画が飽和状態のバラエティー番組の中で新たな風を感じた。

 テレビ視聴率が年々下がっていく昨今、バラエティー番組は特に、初回から視聴者を根付かせることは難しい。最初は何となく、あるいはテレビをつけたらちょうどやっていたから、などひょんなことで見始めてから、徐々に視聴習慣がついていく、ということがよくある。まずは、止まってもらうことが勝負となる。

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