ソフトバンク・和田「白のキセキで奇跡だなと」「毎回やってほしい」 快投で味方打線は連日の爆発

[ 2024年5月23日 06:00 ]

パ・リーグ   ソフトバンク12-0楽天 ( 2024年5月22日    京セラD )

<ソ・楽>ヒーローインタビューで笑顔を見せる和田(撮影・後藤 正志)
Photo By スポニチ

 首位・ソフトバンクは22日、「白のキセキ2024」として開催された楽天戦で12―0と快勝した。先発の和田毅投手(43)が7回3安打無失点で2勝目をマーク。二塁すら踏ませない好投だった。前夜に21得点した打線は連日の爆発。山川穂高内野手(32)の2打席連続アーチなどで、3年ぶりの2試合連続2桁得点を記録した。チームは今季2度目の6連勝で貯金を最多19とした。

 20年前と変わらなかった。2004年に行われたユニホーム配布イベントの原点「白の奇跡」の復刻試合。当時ダイエーで入団2年目だった和田は1安打1失点で完投した。43歳になった左腕は今季最長7回を投げて無失点と好投。二塁すら踏ませずに無傷の2勝目を手にした。

 「イベントでアドレナリンが出たのかな。白のキセキで奇跡だなと思った。自分が投げるときは毎回、白のキセキでやってほしい」

 直球で押した。初回2死で浅村の3球目にはこの日最速の146キロをマーク。2年ぶりにバッテリーを組んだ海野は「真っすぐがかなりいいし、強い」と真っ向勝負のリードを続けた。4回に先頭・小郷に左前打されたが、続く村林をツーシームで二ゴロ併殺に抑えた。無四球で散発3安打に抑える快投。左腕は「海野の配球でより直球が生きた」と満足していた。今季初登板だった前回6日の日本ハム戦で白星を挙げるも5回8安打4失点と苦しんだ。「前回がふがいなかったんで。1イニングずつ気を緩めず投げていった」。言葉通りにきっちり仕事をした。

 この日は04年当時の主力だった、松中信彦氏と新垣渚氏が試合前に1打席勝負で球場を盛り上げた。20年前のイベントで2本塁打して和田を援護した松中氏は「ひたすらに誰よりも一番、走ってたから今、あれだけやれている」と称賛。同学年の新垣氏も「入団して走りまくってて“あのアピラーが”と思ったら当たり前の和田でした。生きた伝説ですからね」と称えた。

 投打が完璧にかみ合って今季2度目の6連勝で貯金は最多19。2試合合わせて33―0の爆勝だったが、小久保監督は攻撃に関する質問を遮り、「和田が今年一番の投球をしてくれた。安心してみていられた。146(キロ)ぐらい出ていた。いいときの和田に戻ったね」とベテランの復調に目を細めた。

 この白星で40歳以上での勝利数が「22」となり、歴代単独4位に浮上した。和田は「20年前だったら(9回まで)投げたかな」と話した。向上心の塊は慢心せずに突き進む。 (井上 満夫)

 《2004年7月19日・福岡ドーム ダイエー10-1オリックス》
 ダイエーが球界初のユニホーム配布イベント「白の奇跡 福岡ドームからの挑戦」として開催し、和田が1安打1失点で完投で勝利に貢献した。唯一の被安打は4回2死から谷に打たれたソロ本塁打だった。打線は初回にオリックスの先発・フィリップスを攻め、松中の中越え29号2ランとズレータの中越え22号2ランで4点を先制。その後も本塁打攻勢で14安打で10点を奪った。

続きを表示

この記事のフォト

「始球式」特集記事

「落合博満」特集記事

2024年5月23日のニュース