広島が首位獲り失敗 “天敵”阪神・大竹にまた沈黙 新井監督「(対策は)また私が考えたい」

[ 2024年5月23日 05:45 ]

セ・リーグ   広島1-2阪神 ( 2024年5月22日    マツダ )

<広・神>広島・新井監督(撮影・椎名 航)
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 広島は22日、首位・阪神に敗れて連勝が4でストップした。勝てば今季初の首位浮上となった一戦を落とし、ゲーム差は再び1・5に広がった。打線は大竹耕太郎投手(28)の前に7回まで無得点。9回に1点を返して食い下がったが、あと一歩及ばなかった。大竹の登板試合は9試合で通算1勝8敗。天敵左腕を攻略できず、新井貴浩監督(47)は「(対策は)また私が考えたい」と雪辱を誓った。 

 2点を追う9回に1点を返し、なおも2死満塁。一打サヨナラの場面で代打・松山が二ゴロに倒れると、球場は大きなため息に包まれた。新井監督は、ナインの最後まで諦めない姿勢を称えた上で、大竹への雪辱を期した。

 「あとちょっとのところまで、みんな絶対に諦めないという、いい攻撃ができたと思う。(大竹からも)チャンスはつくることができているので、(対策は)また私が考えたい」

 大竹とは今季2度目の対戦だった。前回8日の対戦では3回に先制点を奪ったが、この日は4回までパーフェクトに抑えられるなど苦戦した。0―2の5回は小園、末包の連打で無死一、二塁の好機を演出したが、後続が倒れて無得点。7回も菊池、小園の連打で無死一、二塁としたが、ここでもあと一本が出なかった。

 「(大竹は)いろんな球種を投げる。真っすぐにしても抜いた真っすぐだとか、全て縦横(も含めて)あるが、(苦戦した要因の)一番は緩急かなと思う。投球フォームも間合いを変えたり、タイミングを変えたりとかしていた」

 指揮官が振り返るように、140キロ前後の直球を軸としながらも、カットボール、ツーシーム、80キロ台のスローボールなど、左腕の変幻自在な投球に対応できなかった。大竹の登板試合は9試合で通算1勝8敗。打線は大竹から9戦合計で6点しか奪えておらず、大竹からみて7勝(0敗)とカモにされている状態が続く。この日4打数無安打に終わった1番・秋山は「(大竹とは)前回も対戦しているし、自分が対応できる形が取れるようにとは思っていた」と悔しがりつつ、「チームがやられている以上は個人個人が対策して、何とかつなぐというふうにやっていくしかない」と前を向いた。

 今季セ・リーグで唯一、首位に立っていない広島。勝てば今季初めてその座をつかんでいたが1・5ゲーム差に離され、今回は逃した。阪神の背中をぴったりマークするためにも、23日の第3ラウンドで打線の奮起が待たれる。 (長谷川 凡記)

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