阪神・井上 プロ初猛打賞 二塁打→二塁打→三塁打で4打点!!!! 「最高です。今年はやったります」

[ 2023年4月28日 05:15 ]

セ・リーグ   阪神15ー0巨人 ( 2023年4月27日    甲子園 )

<神・巨> ファンの声援にこたえる井上(撮影・大森 寛明)
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 可能性がたっぷり詰まった大きな体が、甲子園のお立ち台に映えた。高卒4年目の阪神・井上にとっては、うれしい初モノ尽くしの忘れられない伝統の一戦。長打3本でのプロ初猛打賞で、打線爆発の主役となった。

 「1打席目、打って乗っていこうと思い切っていきました。最高です。今年はやったります!」

 歴史的大量得点のきっかけをつくったのが0―0の2回1死一塁の第1打席だ。山崎伊の内角球を思い切り引っ張り、今季初長打となる左翼線二塁打で二、三塁と好機拡大。「1軍に上がってからのヒット3本が右前でしたけど、少しずつ打球が良くなっていたんで、左方向の打球もいずれ出るだろうと」。持ち味の力強い打球で、履正社の先輩・坂本の先制打につなげた。

 3回無死満塁で再び左翼線を破り、2点二塁打。さらに、8回1死一、二塁では右中間への2点三塁打と大暴れだ。試合前までプロ通算4安打2打点だった21歳にとっては、三塁打もマルチ安打も4打点も、もちろんプロ初だった。

 コロナ下で入団したため、プロでは甲子園での声援を一身に浴びるのも初経験。履正社では19年夏の甲子園の決勝で優勝に導く3ランを放ったが、当時以上の衝撃だった。

 「9回の守備の時もそうですけど、自分がしゃべっても何も聞こえない感じ。こんな大音量の中では生活したことない。球場全体なんで。高校の時はアルプススタンドで分かれていましたし」

 未来の主砲候補にとって大事なのはこれからだ。この日のウエスタン・広島戦では開幕右翼だった森下が2安打でアピール。岡田監督が起爆剤候補として名を挙げたミエセスも実戦復帰した。今後も続くし烈な右翼争い。「今日は今日。明日の投手に対しての対策をしっかり頭に入れてゲームに臨んでいきたい」。あどけなさも残る顔を引き締めて、クラブハウスに向かった。(山添 晴治)

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2023年4月28日のニュース