苦しんだ巨人・坂本 2発含む3安打4打点で完全復活!大歓声「力になる」「過去は過去だと思って」

[ 2023年4月28日 22:14 ]

セ・リーグ   巨人5―4広島 ( 2023年4月28日    東京D )

<巨・広>ファンの声援に答える坂本(撮影・西川祐介)
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 巨人の坂本勇人内野手(34)が広島戦(東京D)で2本塁打を含む3安打4打点の大活躍。阪神戦(甲子園)での15失点零敗という歴史的惨敗から一夜明けた一戦でチームを白星に導いた。

 「7番・遊撃」で先発出場し、0―2で迎えた4回の第2打席で相手先発右腕・遠藤から左翼ポール際へ逆転の2号3ラン。4―2で迎えた8回の第4打席では昨季までチームメートだった4番手左腕・戸根から左中間スタンドへ3号ソロを叩き込んだ。2回の第1打席では左前打を放っており、今季初の1試合3安打。通算179度目となる猛打賞でNPB歴代単独5位に浮上し、歴代4位の野村克也(西武)に「あと1」と迫った。

 試合後、お立ち台に上がった坂本は祝福の声にまずは「ありがとうございます」とかみ締めるように第一声。試合前まで打率.153の打撃不振だっただけに、4回の逆転3ランについて聞かれると「チャンスで…。チャンスでっていうか全然打ててないんで」と苦笑いを浮かべつつ「あの…みんながね、つないでくれたチャンスで何とかヒット打ちたいなっていう気持ちで入ったら、最高の結果になってくれました」とその瞬間を振り返った。

 坂本の本塁打は8日の広島戦(マツダ)で相手先発左腕・床田から今季23打席目にして待望の初安打となるバックスクリーンへの1号ソロを放って以来。本拠・東京ドームでは昨年4月19日の広島戦で先発右腕・九里から3号ソロして以来374日ぶりとなった。「大歓声っていうのは本当に久しぶりだなと思いながら。やっぱりファンの方の歓声っていうのは本当に選手の力になります」。コロナ禍を乗り越え、スタンドに戻ってきた大歓声にパワーをもらった坂本の勢いは止まらず。8回には貴重な追加点となる3号ソロを放った。1試合2発は昨年7月3日の広島戦(マツダ)以来299日ぶり、東京ドームでの1試合2発は2021年9月15日のDeNA戦以来590日ぶり。5―2で迎えた9回の守りでは守護神・大勢が今季初失点から2失点して1点差に詰め寄られており、まさに貴重な2発目となった。

 「相手ピッチャーがね、元ジャイアンツの戸根だったんで。ジャイアンツの時も凄く厳しく、いつもしてましたし」と元後輩チームメートについて笑顔で冗談めかした坂本。「何とか打てて良かったです」と先輩の面目躍如となった一打を振り返り「うん。あの、まぁ、ああいうね、1本1本がチームの勝利に貢献できると思うので。もっともっと打てるように。頑張ります!」と声を張り上げる場面も。

 この日の2本塁打&3安打について手応えを聞かれると「うん。なかなかうまくいかないな、と思いながら日々やってますけど。何とか…はい。滅私して頑張ります」。また、NPB歴代単独5位となる179度目の猛打賞については「まぁね、正直、過去は過去だと思って。これからね、あと何本打てるか分からないですけど、日々新たにやっていきたいなと思います」と最後まで笑顔だった。

 なお、坂本は昨季放った5本塁打中、広島戦が3本。今季は3本塁打が全て広島戦で、これで昨季から6本連続で広島戦でのアーチとなった。

 【坂本勇人の本塁打】
2022年
4月1日 阪神戦(東京D) 藤浪から1号ソロ
4月2日 阪神戦(東京D) 小川から2号2ラン
4月19日 広島戦(東京D) 九里から3号ソロ
7月3日 広島戦(マツダ) ケムナから4号ソロ&矢崎から5号2ラン

2023年 
4月8日 広島戦(マツダ) 床田から1号ソロ
4月28日 広島戦(東京D) 遠藤から2号3ラン&戸根から3号ソロ

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