初黒星の阪神・岡田監督切り替え「別に全部勝てるわけないんやから」 いざ7日から甲子園でヤクルト戦

[ 2023年4月7日 05:15 ]

セ・リーグ   阪神0―3広島 ( 2023年4月6日    マツダ )

<広・神>6回、佐藤輝(8)の打席の途中、激しい降雨で試合が中断となり、険しい表情を見せる岡田監督(中央)(撮影・北條 貴史)
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 阪神が開幕5戦目にして初めて敗れた。6日の広島戦は3点劣勢の6回表に雨のため21分間中断し、再開することなく降雨コールドで今季初の零敗。毎回の好機を逃した一方、悪条件下でも好守が相次ぎ、引きずる敗戦ではない。7日からのヤクルト3連戦はすべて前売りが完売。昨季王者を迎え撃つ満員の本拠地・甲子園に岡田彰布監督(65)が帰ってくる。

 6回表。佐藤輝の打席がカウント2―2まで進んだところで試合が止まった。21分間の中断後に無念のコールドゲームが決定。岡田監督はベンチ前でびしょ濡れになりながら采配を振り、復帰後初黒星を喫した。

 「雨は分かってたから、はよ(点を取りたかった)なあ…。1本出たら(試合展開も)だいぶ、ちごたかも分からんけど。こっから(中盤から)やったけどなぁ」

 悪天候は想定済み。序盤で優勢に立ち、開幕4連敗の広島に重圧をかけるつもりが、好調の打線がこの夜ばかりは空転した。初回から3イニング連続で得点圏に走者を進めながら決定打を欠き、3回1死一、二塁で大山、佐藤輝が倒れるなど、遠藤をあと一歩のところで攻略できなかった。3安打ながら4四球を取り、開幕からの四球力は継続。「(開幕から)いいところでヒット出とったからなあ。タイムリーがなあ。(遠藤に)ちょっとタイミングずらされとった。紙一重の外野フライとかな」と唇をかんだ。

 開幕連勝は4で止まり、雨天中止の前日から2日連続で水を差された形。岡田監督は言うまでもなく泰然自若だった。敗因が打線であるならば、収穫は守備だろう。

 初回1死一塁ではマクブルームの右翼フェンス際の大飛球を森下がジャンプして好捕。西川の遊撃後方への風に乗った飛球も小幡が倒れながらつかみ取った。中野も一、二塁間のゴロを華麗にさばき、掲げてきた「守りの野球」は悪条件でも強固なままだ。

 「守備はな。まあ、一つ一つ(アウトを取ろうと)言うたんやけどな、試合前に」と手応えをにじませ、「別に全部勝てるわけないんやから」と切り替えた。

 7日からは同じ1敗のヤクルトと今季初の激突。甲子園開幕シリーズでもあり、3連戦は前売りの時点ですべて完売した。開幕からの5試合で見せつけてきた粘り強い攻撃や堅守でリーグ2連覇中の王者を迎え撃つ。23年を占う3日間ともいえる。最初の1敗にそれ以上の意味はない。次の1勝を4万人超えの虎党の前でつかみ取ればいい。(遠藤 礼)

 ≪「打の阪神」対「投のヤクルト」≫
 ○…7日から首位攻防戦を迎える「打の阪神」と「投のヤクルト」。阪神は6日の広島戦こそ3安打零敗も、チーム打率と得点はリーグトップ。ヤクルトは6試合でわずか5失点。4度の無失点勝利があり、救援陣はのべ19人で21回1/3を投げて1点も取られていない。

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