愛情を持って挑んだ広島・新井新監督　怒らずに叱る「家族」の思い出に刻む特別な初勝利

セ・リーグ   広島3―0阪神 （ 2023年4月6日    マツダ ）

＜広・神＞監督初勝利を挙げ、ナインとともに笑顔を見せる新井監督（左から2人目）。左からデビッドソン、（1人おいて）遠藤、秋山（撮影・北條　貴史）
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　【記者フリートーク】新井監督が怒ることはないの？と聞かれたら「ない」と答えている。あるとしたら「叱ること」だと。似ているようで違う。「“怒る”は自分本位。思った通りにならない感情をぶつけること。相手のことを考えるのが“叱る”ことだと思う」。思い浮かべるのは父の姿だ。幼少期から「怖いほど叱られた」のは何かに失敗したときでなく、ごまかしたり、ズルをしたときだった。

　就任以来、チームを「家族」と表現してきた。いつも優しいだけではない。「家族」だから時に誰よりも厳しくなれる。開幕前に改めて決意表明が届いた。「ある時は厳しい父親のように、ある時は優しい母親のように、ある時は頼りがいのある兄貴のように。愛情を持って腹をくくって頑張ります」。雨の本拠地でつかんだ初勝利。「家族」の思い出が新しく増えた。（大阪本社野球デスク・友成　貴博）