エンゼルス・大谷 “グレーゾーン”で宣告されたピッチクロック違反 投球が早すぎても適用される

[ 2023年4月7日 02:30 ]

ア・リーグ   エンゼルス4-3マリナーズ ( 2023年4月5日    シアトル )

<マリナーズ・エンゼルス>初回、ベンチに引き揚げる際に審判と話す大谷(右)(撮影・会津 智海)
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 エンゼルス・大谷のセットポジションの形が「ピッチクロック」違反の原因となった。自身は腹の前にグラブを置き、ボールを持った右手をグラブに入れてから投球動作に入るという認識。一方、球審は腹の前にグラブを置いた時点で投球動作に入ったとみなし、打者が構えていなかったため、ボールを宣告した。時間超過には該当しないが、「早すぎた」として、ペナルティーが科せられた。

 違反後に球審と話し合い、試合後も審判室で基準を確認。「ちょっと“グレーゾーン”みたいな感じ。お互いにここまではセーフ、ここまではアウトというところを確認した」。今後は打者が構えてから、腹の前にグラブを置く動作を始めなければならない。

 ネビン監督は「球審は早い投球間隔を正そうとしただけで、その判断は正しかった。打つ準備ができていなければ打者が危ない」とも説明した。オープン戦では打者が構えた瞬間に投げてしまう投手など、ルールの“悪用”が問題視されたが、今回は異なる。球審の判断による部分も大きく、指揮官によれば、大谷は「それならワインドアップで投げる」と冗談交じりに話していたという。審判団ともコミュニケーションを重ね、新たな「合格」の形を固めることも大事な作業になる。(MLB担当・柳原 直之)

 ▽ピッチクロック 試合時間短縮のため今季から導入。投手は捕手から球を受けてから、走者なしの場合は15秒、ありの場合は20秒以内に投球動作を始めないと1ボールが宣告される。また、打者は残り8秒までに打つ準備を整えなければ1ストライクが宣告される。

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2023年4月7日のニュース