山本由伸 3戦連続QSで3勝目 最近6戦防御率は1.64 史上初の日本先発投手同日3勝大トリ飾った

[ 2024年5月2日 13:29 ]

ナ・リーグ   ドジャース8―0ダイヤモンドバックス ( 2024年5月1日    フェニックス )

ドジャース・山本
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 ドジャースの山本由伸投手(25)が1日(日本時間2日)、敵地でのダイヤモンドバックス戦に今季7度目の先発登板。自己最長タイの6回を投げ、5安打、2四球を許して3者凡退は3回の1度だったがドジャース移籍後最速の97.2マイル(約156.4キロ)の直球を軸に無失点に抑えて今季3勝目を挙げた。これで3試合連続でクオリティースタート(6回以上、自責点3以下)を達成し、最近6試合の防御率は1.64。通算でも防御率2.91と本来の安定感を見せた。また、前回登板4月25日のナショナルズ戦では投手強襲のライナーを好捕して注目を集めたが、この日は折れたバットがマウンド付近を襲いながらも冷静に処理。昨季まで日本で3年連続ゴールデングラブ賞を受賞した好守でも魅せた。タイガースの前田健太投手(36)、カブスの今永昇太投手(30)もこの日勝利しており、日本の先発投手の同日3勝は史上初となった。

 山本は試合後、「しっかり落ち着いて自分のピッチングができるようになっているのでそれがいい結果になっていると思う。試合の流れ、ピッチクロックだったり、そういったところの細かい部分の違いになれてきて、それが自分のピッチングにつながっているかなと思っています。(春季キャンプから)特に大きく変わったところはないんですけど、いろんな部分に慣れてきているのかなと思います」と好調の要因を振り返った。

 初回、先頭のジェイコブ・マッカーシーには初球を投げる前にピッチクロック違反もあって四球で歩かせたが、2番ルルデス・グリエルはスプリットで遊ゴロ併殺打に打ち取った。3番のケテル・マルテには左中間を破る二塁打を許したが、前日にサヨナラ弾を放った4番のクリスチャン・ウォーカーはスプリットで一飛に打ち取って無失点でしのいだ。

 ドジャース打線は2回にアンディ・パヘスの先制2ラン、山本とバッテリーを組むオースティン・バーンズ、ムーキー・ベッツの適時打が生まれ、5点の援護点をプレゼントされた。味方が先制点を奪った直後の2回は先頭の5番ジョク・ピダーソンに中前打を許したが、その後は打者3人をいずれも外野フライに抑えて無失点に抑えた。

 3回にも味方が1点を加えて6点リードで迎えた3回はこの試合初めて3者凡退に抑えた。9番のタッカー・バーンハートをカーブで見逃し三振。1番マッカーシーの投ゴロは折れたバットがマウンド付近に飛んできたが難なく処理。2番グリエルは遊ゴロに打ち取った。

 4回は2死から5番ピダーソンに2打席連続安打を許したが、最後は6番ユジニオ・スアレスをスプリットで空振り三振に仕留めた。5回も1死から8番ブレイズ・アレクサンダーに右前打を許した。しかし、9番バーンハートをカーブで、1番マッカーシーはスプリットで連続三振に仕留めた。

 6回は四球と安打で2死一、二塁のピンチ。それでも6番スアレスを三ゴロに抑えて粘り、これで19日のメッツ戦から15イニング連続無失点とした。ベンチに戻ると、デーブ・ロバーツ監督からハグと握手で好投をねぎらわれた。打線は7回にも押し出し四球2つで2点を加え、山本に大量点をプレゼントした。

 前回登板は4月25日の敵地ナショナルズ戦で、三塁を踏ませず6回4安打無失点と好投し2勝目(1敗)を挙げた。全97球中ストライク70球で、脅威のストライク率72%。4失点した4月19日のメッツ戦で24%だった直球を41%に増やして結果につなげ「ここまでの中では一番、自分らしいピッチングだったかな」と振り返っていた。

 1回5失点で防御率45.00だった韓国でのデビュー戦を除き、過去5試合は防御率2.00で通算3.54まで減少。「とにかくコントロールもストレートもピッチングの基本の部分になってくると思う。そこは大事にしていけたら」と意気込んでいた。

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