広島・遠藤　6年目のプロ初完封も「満足はしていない。今日は結構悪い投球というか…」

セ・リーグ   広島3―0阪神 （ 2023年4月6日    マツダ ）

＜広・神＞今季初勝利を挙げた遠藤（撮影・成瀬　徹）
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　広島・遠藤は再三のピンチで踏ん張った。5四死球を与えるなど制球に苦しみながらも、5回0/3を3安打無失点。粘りの投球が実り、降雨コールドゲームによって、6年目にしてプロ初の完封勝利が舞い込んだ。

　「（完封勝利にも）満足はしていない。今日は結構悪い投球というか、そんなに状態は良くなかった。その中で、0点で抑えることができたのはよかったですし、勝ててホッとしている」

　初回は2死一塁から大山に四球を与えた。立ち上がりから一、二塁と走者を得点圏に進めたが、佐藤輝を一ゴロ。また、1点優勢の2回も1死一、三塁と失点の危機を迎えた。しかし西純をチェンジアップで空振り三振。最後は今季初先発の女房役に助けられた。近本の打席で一走・小幡がスタートを切りながらも捕手の会沢が二盗を阻止した。

　「できるだけ投げる時に、前に（上体を）突っ込まないようにとイメージしていた」

　試合前から降り続いた雨の影響でマウンドの足場は悪かった。5回まで毎回走者を背負いながらも下半身の力で踏ん張って投球することを心がけ、最後まで本塁は踏ませなかった。

　チーム状況と同様に今季初先発では苦しい投球が続いたものの最後は天候も味方した。自身にとっても忘れられない1勝。試合後には記念のウイニングボールを新井監督に手渡した。「（監督に勝利を届けられて）率直にうれしい。ずっと勝ちがなかったので、やっと開幕したなと思った」。新指揮官の初勝利と本拠地に花を添え、チームの負の連鎖に終止符を打った。（長谷川　凡記）