ロッテ・朗希すでにメジャートップ級 数値で見る伸びる直球にブレない高速フォーク

[ 2023年4月7日 05:30 ]

パ・リーグ   ロッテ6-1日本ハム ( 2023年4月6日    ZOZOマリン )

<ロ・日>完全にZOZOマリンを支配する佐々木朗(撮影・長久保 豊)
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 進化を続ける佐々木朗。侍ジャパンの一員として出場したWBCでは世界的注目も集めた。米国で行われた3月21日(日本時間)の準決勝・メキシコ戦で先発した右腕。大リーグ公式サイトのデータ分析を担当するデービッド・アドラー氏が、スタットキャストによって測定された数値で佐々木朗を分析し、特集記事を大リーグ公式サイトに掲載した。日本では公表されていない数値で、メジャー級の能力が明らかになった。

 アドラー氏が佐々木朗の特集記事を掲載したのは、WBC決勝翌日の23日。日本ではこれまで出ていなかった数値の数々が、令和の怪物の凄みを表した。

 分析されたのは21日の準決勝・メキシコ戦。先発して4回5安打、3奪三振で3失点だった全64球をアドラー氏は「全てが信じられない」と総評した。

 (1)落ちない直球 平均100・5マイル(約161・7キロ)だった直球。注目されたのはその伸びについて。米国は直球の伸びを示す数値「落ち幅の少なさ」に注目。佐々木朗の直球は平均25・7センチしか落ちず、22年のMLB投手と比較しても4位タイの少なさに相当する。しかもメキシコ戦での直球全29球のうち、26球が100マイル(約160・9キロ)超え。08年から測定が始まったトラッキングシステムだが、100マイルを1試合25球以上投げたのはMLBで過去4人だった。さらに佐々木朗は直球の90%が100マイル超え。1試合に直球25球以上を投げ100マイル以上の割合のトップだったカージナルスのJ・ヒックスの89%を上回った。

 (2)ブレずに落ちる高速フォーク 同氏が次に注目したのは米国ではスプリットに分類されるフォークの性質。佐々木朗の最高のボールとし「ドロップ・オフ・ザ・テーブル」と表現した。メキシコ戦での佐々木朗のフォークは平均146・8キロ。これは22年のMLB選手でも4位相当の「高速スプリット」だ。さらに新たに出た数値は、水平方向のブレの少なさ。佐々木朗は水平方向に4・1センチしか動かず「打者にとっては、スイングを平面上に保って当てるのが非常に困難」と分析した。真下に落ちるため、水平方向に長いバットの軌道では当てることが難しく、昨年MLBで最少だったチャプマン(ロイヤルズ)の5・3センチも上回った。

 MLBトップクラスに匹敵する佐々木朗の投球数値。同氏は「WBCでササキを見れば、誰でもMLBで投球してほしいと思うだろう。彼の数値を見ると、メジャーに来るのが待ち遠しくてたまらない」と結んでいる。

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2023年4月7日のニュース