大野豊氏 よく粘った遠藤 今季初先発マスクの会沢の好リードも光った

[ 2023年4月7日 06:30 ]

セ・リーグ   広島3―0阪神 ( 2023年4月6日    マツダ )

大野豊氏
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 【大野豊 視点】遠藤の武器は真っすぐとスライダーだが、その真っすぐはシュート回転しており、いつもの力強さは影を潜めた。雨の影響もあり、5回まで5四死球と珍しく制球に苦しんでいた。そんな悪条件でも好調の阪神打線に連打を許さず、長打も許さなかった。毎回走者を背負いながら、よく粘ったと思う。

 今季初先発マスクの会沢の好リードも大きい。マウンドはぬかるみ、ボールの握りもままならない中で、この日はスライダーよりもチェンジアップが有効だとすぐに判断したのだろう。2つの四球で招いた3回1死一、二塁で4番の大山をチェンジアップで捕邪飛。続く佐藤輝には真っすぐ、チェンジアップで2ボールからスライダーで中飛。シュート回転して高く浮いてしまった初球の真っすぐもうまく伏線として、持てる球種を配して勝負どころを乗り切った。

 攻撃ではやはり先取点が大きかった。いつ中断するかわからない状況で初回に野間と秋山の連打で先制点。4回には先頭の西川が8球粘って中前打で出塁した後に、デビッドソンが初球の甘いスライダーを一発で仕留めた。新助っ人が6番に座り、長打を量産してくれる効果は計り知れない。最後は降雨コールドゲームという運にも助けられたが、とにもかくにも、とりあえず1つ勝てたことが大きい。(本紙評論家)

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2023年4月7日のニュース