【甲子園】天理アルプス 生駒から横断幕「つなぐ心ひとつに」掲げる 先発・南沢「応援してくれた」

[ 2022年8月8日 14:21 ]

第104回全国高校野球選手権大会・1回戦   天理2-1山梨学院 ( 2022年8月8日    甲子園 )

<天理・山梨学院>天理スタンドの横断幕(撮影・藤山 由理)
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 3度目の頂点を目指し、初戦を突破した天理には心強い“応援”があった。奈良大会決勝で戦った生駒から贈られた横断幕が一塁側アルプスで天理ナインを後押しした。

 横断幕は天理のユニホームの色と同じ紫色で作られ「つなぐ心ひとつに 天理高校野球部 生駒高校野球部一同」と記されている。

 完投勝利した先発・南沢佑音(3年)は「決勝でベストで戦えなかった悔しさが多かったのに、自分たちを応援してくれた。嬉しかった」と喜んだ。

 天理の保護者会会長・渡辺宏さん(50)によると、「“天理高校さん頑張ってください”という思いを伝えたいということで、何かしたいということで。こちらからお願いしたんじゃなくてご厚意で作っていただいた」と生駒高校の発案で横断幕を贈られたという。

 両校の保護者を通じて横断幕は手渡され、6日夜に野球部寮に届いた。渡辺さんは「決勝戦で天理高校の選手たちの態度に対して、すごく感動してと。そういうところを評価していただいて、その気持ちを頂いているので、親としてすごくうれしい。勝ち負けもありますけど、精神的な部分を評価していただいてるのですごくうれしいです」と生駒からの贈り物に感謝した。

 天理と生駒は奈良大会決勝で対戦。ただ、生駒の複数選手が準決勝翌日の7月27日に新型コロナウイルスの影響で体調不良を訴え、決勝の先発オーダーは準決勝から5人も入れ替わった。

 結果的に天理は21-0と大勝したが生駒への敬意を払い、勝利の瞬間にマウンドに集まって喜ぶことはせず静かに整列。天理ナインの行動に称賛の声が寄せられていた。

 コロナウイルスという見えない敵に聖地への夢をはばまれた生駒の選手たちの思いも「心につなぎ」、天理ナインは次戦も勝利を目指す。

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