苦労掛けた祖父母にありがとう センバツ準Vメンバー近江・西川くん、感謝の気持ちで応援

[ 2022年8月8日 04:04 ]

第104回全国高校野球選手権第2日・1回戦   近江8-2鳴門 ( 2022年8月7日    甲子園 )

スタンドで応援する近江・西川朔太郎(3年)
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 【いっちーの届け夏エール】近江の西川朔太郎君(さくたろう=3年)は5カ月前に立っていた聖地の芝生をアルプス席から見つめていました。

 背番号8で全試合に先発出場し、準優勝に貢献した今春の選抜を「夢のようだった」と振り返ってくれました。部員102人の大所帯。好調な打撃でアピールに成功し、初めてレギュラーとして挑んだ春の舞台でした。

 大阪府大東市出身。入学と同時に親元を離れ、学校から自転車で15分の距離にあるアパートに祖父の西川光彦さんと祖母の孝美さんが一緒に住んでくれました。兵庫県の自宅を離れて孫をサポート。毎朝5時過ぎに起床して作ってくれる孝美さんのお弁当で、入学時は60キロだった体重は74キロに増えました。

 選抜後に陥った打撃不振。落ち込んだ時、孝美さんは何も言わず好物のハンバーグを作ってくれました。また、素振りで手首を痛めた時には光彦さんが車で30分もかかる距離にある治療院への送迎をしてくれたかいもあって完治。「2人には感謝でいっぱいです」。選抜後、2人の胸にかけた準優勝メダルが感謝の証。「もらえるのは一握り、すごいね!」。最後の夏、背番号はなくても、その言葉を支えに仲間に声援を送り続けます。

 ◇市川 いずみ 京都府出身のフリーアナウンサー兼ピラティスインストラクター。山口朝日放送時代に高校野球実況で「ANNアナウンサー賞最優秀新人賞」受賞。昨年からは早稲田大学大学院スポーツ科学研究科に在学し、野球選手の障害予防について研究中。

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2022年8月8日のニュース