阪神・島田 乱打戦制すV撃 ありがとう~4カード連続勝ち越し うなぎの“旬”続く8月打率.423

[ 2022年8月8日 05:15 ]

セ・リーグ   阪神7-5広島 ( 2022年8月7日    マツダ )

<広・神>8回1死二塁、島田は中前に勝ち越し適時二塁打を放つ(撮影・北條 貴史)
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 阪神・島田海吏外野手(26)が7日の広島戦で決勝二塁打を放ち、今季最長の4カード連続勝ち越しを決めた。同点の8回1死二塁から左中間へ殊勲の一打。両軍合わせて計29安打の乱打戦を逆転で制した。首位のヤクルトには5月6日以来の8・5ゲーム差とし、また一歩近づいた。

 乱打戦に終止符を打った島田は両手を突き上げて喜んだ。8回1死二塁。変化球で攻められたカウント2―1から森浦の直球を左中間へ。決勝点をたたき出し、勝利打点は今季3度目を数えた。

 「甘いところ来たらしっかり振りにいこうと思って準備していた。ちょっと詰まった感じですけど、いいところに落ちてくれた」

 前夜は逆転サヨナラ敗戦で3安打が勝利に結びつかず、帰途で言葉を詰まらせていた。「めちゃくちゃ悔しかった。見返してやろうと思って、その気持ちがあったから逆に開き直れた」。レギュラー定着を目指す自覚の表れでもあった。

 2回の投手強襲の適時打を含め、2安打2打点。左腕からは今季13安打目にして初長打で、通算でも18年に巨人・メルセデスから二塁打して以来3本目だった。左投手に対して先発を外れることもあった以前との違いを明確に示した。

 漫画「天才バカボン」に登場するウナギイヌに似ていることもあって愛称「うなぎ」が定着。先月には佐藤輝の決まり文句「ありがとうなぎ」をモチーフにしたグッズまで登場し、「僕の方こそ“ありがとうなぎ”」と喜んでいた。夏場を乗り切るため遠征先の宿舎でも、うなぎを食べてスタミナをつけることが多い。いまは夏の長期ロードの真っ最中。各地の名物も楽しみで、今回の広島遠征では「お好み焼きを食べました」と栄養補給も万全だった。

 7月は月間打率・197だったのに対し、8月は6試合を終えて26打数11安打の打率・423と絶好調。土用の丑(うし)は過ぎても島田の“旬”はまだまだ終わらない。

 「8月に入って少しずつ上向きつつある。継続できるよう、満足せずに次のカードもやっていきたい」

 矢野監督は「1勝以上の価値がある。島田というか、みんなが頑張らんと勝てない試合だから、全員がヒーローだと思う」と16安打7得点で3点劣勢を逆転した攻撃陣を称えた。今季最長の4カード連続勝ち越しへ伸ばし、次は横浜へ。旅の終わりにヤクルトの背中はどこまで近づくだろうか。(長谷川 凡記)

 《10カード連続負け越しなし》阪神は広島3連戦に2勝1敗。同カードは今季7カード目で初の勝ち越し。チームは7月22日のDeNA戦から今季最長の4カード連続勝ち越し。さらに6月28~30日のDeNA戦3連敗を最後に、7月以降は勝ち越し8カードを含む10カード連続で負け越しなし。この間チームは連敗も喫しておらず、6月終了時点の借金7は目下チーム最多タイの貯金3。17ゲーム差をつけられていた首位・ヤクルトにも8.5ゲームまで迫っている。

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