近江・山田 3回途中4失点降板も胸張り準優勝の行進、5試合で計594球の力投

[ 2022年3月31日 14:56 ]

第94回選抜高校野球大会最終日 決勝   近江1―18大阪桐蔭 ( 2022年3月31日    甲子園 )

<近江・大阪桐蔭>大阪桐蔭に敗れた近江・山田(右は多賀監督)(撮影・成瀬 徹)
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 第94回選抜高校野球大会最終日は31日、阪神甲子園球場で決勝が行われ、代替出場校として初めて決勝に進出した近江(滋賀)は1―18で大阪桐蔭(大阪)に敗れ、滋賀県勢として春夏通して初めての優勝はならなかった。

 ここまでの4試合を一人で投げ抜いてきたエース山田は3回途中で途中降板し、ベンチに退いたが、表彰式では、主将としてナインの先頭で、胸を張って堂々の行進を見せた。

 先発として上がったマウンドでは、初回無死三塁から谷口に右前適時打されて先制点を許すと、2回2死二塁からは前田に右前適時打されて2失点目。ピンチをしのぐたびに雄叫びを上げる気合の投球を見せたが、3回無死一塁から松尾に今大会の594球目を左越え2ランを浴びると、自ら申し出てベンチに下がった。

 前日30日の準決勝の浦和学院(埼玉)戦の5回に左足に死球を受けながら、延長11回170球を投げて2失点完投。試合後の診察で、左足関節外果部の打撲症と診断され、この日朝の様子を見て、この日の登板が決まった。準決勝までの4試合で549球を投げ、「1週間500球以内」の球数制限によって、25日の2回戦から1週間で384球を投げている山田がこの日に投げられるのは116球までだった。

 昨夏の甲子園で4強入りしたが、最上級生として臨んだ秋季大会は右ひじ痛で投げられず、近畿大会8強で敗退。フォームを故障しにくいものに変え、成長して甲子園に戻ってきた大黒柱は、降板後は伝令としてチームメートをサポートした。悲願の優勝はならなかったが、この敗戦を糧に夏のリベンジを目指す決意だ。

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